石油相場の下落と金融株の反発がウォール街の雰囲気を変えた。
「ここ2ヵ月、悪材料の続出だった。ごくわずかであるが太陽の光が見え始め、投資家の買い気を喚起した」
「先行き波乱の相場が続くだろう。ただ長期的な視点でみるならば、大きなチャンスが来た。しかし投資するには頑丈な胃袋が必要だ」
「金融株の人気は夏相場を盛り上げるだろうか?投資家の期待感が、これまで全くなかっただけに、相場には刺激を与える。これまで決算を発表した金融株のうち49%が、アナリストの予想を上回った。S&P500の業種分類では最悪のセクターではある。しかし先週は、この発表数字が金融株を10.1%も押し上げた」
ここにあげた文章は最近のブルンバーグとバロンズ誌から拾い上げたものである。
昨日で主要な金融株の第2四半期の決算発表は終わった。
減益や欠損でも、その数字がアナリストの予想よりもましであったことで、株価は買われた。
決算発表とは関係ないが住宅公社2社のファニメィとフレディマックの株価が1日で30~50%も上昇するというのは、東京市場では考えられないことでる。
ウォール街には値幅制限がない。
投資家の自己責任ということが徹底しているからである。
今回のウォール街での金融株の変動をみながら、自由な資本市場の透明性について考えさせられた。金融株は完全にあくぬけした。東京市場にも好影響をもたらせるだろう。