足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

今週の相場をみる

2008-12-14 12:55:55 | 株式

今週のウォール街は2008年の週間を通じての最後の週を迎える。来週はクリスマスをはさんで市場が休場になり、投資家や機関投資家の運用者はクリスマス・ムードを迎える。

S&P500で相場をみると1120日の752.44ポイントを付け底入れしたあと、3週間弱で+21%となった。

普通、指数が‐20%になれば相場はベアー・マーケットいりとされるが、今回のS&P50020%以上の上昇には「相場の底入れ」とみる向きはすくない。この間、NYダウ平均は+18%になった。

一部のヘッジファンドには「相場が大底をいれたとみるのは早いが、中間反騰はある」としてきたが、今回の上昇局面はまさに中間反騰ではあった。

S&P500は昨年10月にNYダウ平均と並んで天井を打ち、1120日の底まで‐44%になった。

44%も下落した相場が全値を戻すには+78%の上昇が必要。

このことはヘッジファンドなど機関投資家の頭にはいつもある。

特にヘッジファンドがパフォーマンス・フィーを取るにはまず預かった顧客の資金が元に戻ってからである。

今週の最大の関心事は15~16日の米連銀のFOMCである。いまのところ0.5%の利下げ説が有力であるが、少数意見であるが0.75%説もある。

われわれのいまひとつの関心事は円相場の動向である。

今回の米国の利下げでFFレートが0.5%になれば、日本の公定歩合0.3%との差が接近する。ましてや0.75%利下げになれば、日米の金利は逆転する。

先週の急激な円高には、円を借りて海外で運用する向きの巻き戻し(円の返済のための円買い)があったと、海外のメディアは伝えている。

いまひとつ円相場への政府の介入の観測も強い。

今週のNYダウ平均は先週の火、木曜日の下落分430ドルを取り戻しにいくとみる。