NYダウ平均は一時、‐217.28ドルがあったが、午後になって戻りに転じ、引けは+64.59ドルで終わった。8629.68ドルと先週末の8635.42ドルとほぼ同じ水準で終わった。
下院では来年の新政権の発足までは共和党が過半数を牛耳っているために、GMとクライスラーに対しての政府資金の注入が否決された。
このため大量の失業者とリセッションの深刻化が懸念されて、午前中は下落した。しかしブッシュ政権の「自動車産業は米国のシンボル」という信念から、先に成立した金融安定化法による資金援助の案が出た。
最近の日米の株価の下値抵抗の強さを証明する動きになった。
特にこの動きを物語るのはVIX(恐怖)指数の動きである。
この日も小幅であるが低下し54.28で終わった。今月初めは68.51であったので、今月に入ってからは着実に下落トレンドにはいっている。
投資家の先行きに対しての不安感の解消だ。
それに意外であったのはミシガン大学の消費者信頼感指数が59.1と、予想の54.5より高い水準であったことだ。
11月の感謝祭に始まる年末のショッピング・シーズンの小売が、心配だれたほどの落ち込みもなく底堅い動きを示してきたが、信頼感指数が消費者心理の安定化を表している。
昨年12月からのリセッション入りがNBERによって確認されたが、消費者心理が安定してきたのは、金融市場の安定化の方向性にある。
12月に入ってからは大手の金融機関の問題が出ていないことも一因である。
東京市場はNY株よりも円相場の方に関心が移ってきた。