これまでの欧米の株価の大きな懸念材料であったギリシア問題、米財政再建協議に明るさが見えNY株は大幅高になりNYダウ平均は今月の高値を抜いた。
NYタイムズがオバマ大統領と議会との話し合いがまとまる方向と伝えたことがきっかけである。また発表中の第2四期の決算もモルガンスタンレー、マイクロソフトなど大物の数字に相場が反応し市場のセンチメントに安心感が蘇った。
相場の環境は昨年7月を想起させる。昨年もNYダウは月間で+7%と急騰し、2010年の後半相場の幕開けを告げた。
ウォール街がいかに先行きにいかに慎重であったかが、オプションのPut/Callレシオに最近は注目する向きが出ている。Put残をCall残で割ったレシオであるが、最近は1.00を超えていた。特に21日移動平均が0.90を上回ったのは過去10年のうち12回だけであったが、うち10回はその後、S&P500が100ポイント以上の反発になった。昨年7月のときよりも今回の比率はやや高くなった。
昨年の懸念材料はダブルディップ懸念が日を追って深まっていったことだ。
先の本欄でマーチン・アームストロングがπ理論から6月13~14日を相場の底値と予言していた野を紹介したが、6月13日が底であった。実に見事な予想であった。
年末相場に向かってテーマと銘柄を至急に検討する時がきた。