足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

アブダビ問題の反応

2009-11-30 08:24:45 | 株式

週末のドバイ問題の余波を受けた世界の株式市場であったが、週明けは東京市場が先進国では一番初めに取引を開始する。

今回の問題をサブプライム問題と重ね合わせて見る向きもあったが、休日中に明らかになったのは、金融機関で一番打撃を受けるのは英国の大手2行(ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドと香港上海銀行)と、地元アブダビの銀行(アブダビ商業銀行)。

週末のヨーロッパ株が前日の大幅安から小反発したのも、大きな問題に発展しないという読みが出てきたからだ。

東京市場ではドバイに関わりのある企業がリストアップされたが、大手ゼネコンが主体で、それもドバイが破綻したのではなく、支払が遅延するということで、内容は不明確である。

われわれの関心事は民主党政権が、これまで静観してきた円高になんらかの対応を打ち出すために動き始めたことである。欧米との協調をとるよりも、日本が単独で為替市場に介入するということが可能性としては高い。週末は円相場が唯一、独歩高になったことに問題がある。

それよりもここで財務省と日銀が協調して動けば、民主党政権の為替政策が「手放し」から「介入」に大きく転換する舵を切ることに意味があり注目したい。

市場サイドからみると、8月下旬から足掛け4ヵ月下落をしてきた東京市場である。相場が安値圏にあるだけに、政策の発動が大きな効果をもたらすだろう。