足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

ソロスが動く

2019-08-19 15:32:11 | 投資戦略
1992年にマースリヒト条約への加盟をめぐりイギリス・ポンドが売られ、ポンド投機を仕掛けて大儲けをしたのはジョージ・ソロスであった。
その片腕としてソロスの成功を導いたのは片腕のドラッケンミラーである。彼がソロスの片腕としていなかったらソロス独りで、大英帝国として君臨してきた英ポンドを追い詰めることはできなかった。彼は金融市場で一国を敵に回して大勝利をおさめ、カンタムファンドという世界最大のヘッジファンド大国を作りあげ、ヘッジファンドの大御所の地位に上りつめた。それまで追い詰められたイングランドはなんとか自国の独力でポンド切り下げを防衛してきた。
歴史ある大英帝国を打ち負かしたソロスとスタンレー、ドラッケンミラーはしばらく休んだのち、次は金投機に手をだした。長年間、一定水準の相場で推移してきた金相場は割安とみて、金の投機に注目した。長年間、安定して推移してきた金相場が、ソロスの威力に乗るために他の投機家も殺到し金投機に走った。しかし金相場はポンドのように、自分の思うままにいかず、金投機からは1年も経たない間に手を引いた。
ポンドなどよりもはるかに歴史のある金相場は、2人の投機家の手には余った。

その金相場が、ことしにはいってから20%近く上昇し、市場ではトランプ大統領の実現いらい金相場に一貫して強気であったジェフェリー・ガンドラック(ダブルライン・キャピタル)の相場観がズバリ当たった。トランプ大統領就任いらい、一貫してNY株に強気であった。ガンドラックは債券王といわれる。
金相場の上昇は世界のあちこちでみられる地政学リスクを背景にしている。
先行きの投資市場の人気の中心のひとつなるだろう。

ここでしばらく注目しなかった金への投資とともに、住友金属鉱山(5713)に注目しよう。



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