足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

バーナンキ議長をしのぐ影響力

2007-11-14 17:58:39 | 株式

ウォール街の1人の首脳の発言が世界の株式相場を動かした。

火曜日にメリルリンチが金融カンファレンスを開催したが、ゴールドマン・ザックスのCEOであるロイド・ブラックファインが「これ以上、おおきな評価損を出すことはない」と語った。現在の世界の株式市場がどんな状況にあるかを分析、市場心理を熟知した上での発言であったと思う。

この発言で金融株が大幅に上昇し、ゴールドマンの株価は+7.8%。売られていたハイテク株も軒並み大幅高になった。NY株の大幅高のきっかけになった。

連銀のバーナンキ議長以上の影響力を市場に与えた。

それほど世界の株式市場はサブプライム問題の影響を気にしていたといえる。とくに10月の決算発表で次から次へと大手金融機関の損失が相次いだために、「次は?」という魔女狩り的な市場心理になっていた。

この市場の心理を現したのが金利先物市場での利下げの確率の変動だ。10月31日の前回のFOMCで0.25%の利下げが行われたあとは、先物市場では12月の利下げの確率は50%であった。

しかし先週末には利下げの確率は100%にまで上昇していた。ウォール街はそれぐらい、金融市場に不安感をもっていた。ロイド・ブラックファインの発言が相場を動かし、年末高に向かっての新しいトレンドをつくるきっっかけになった。

昨日、決算発表したドワンゴ(3715)に注目している。ことし3月に正式にはじめた動画のSNS「ニコニコ動画」が急速な伸びをしている。会員は5月に100万人、9月に300万人、そして11月13日に400万人を突破した。

グーグルが昨年、YouTubeを1800億円を投じて傘下におさめたが、動画のSNSは「Web2.0」の成長分野である。

それにこれまで収益力化していなかった家庭用ゲームソフトも軌道に乗ってきた。任天堂のDS向け「ポケモンダンジョン」シリーズは同社との共同開発。これからWiiやXbox向けに力を入れる。

インターネット関連の復活銘柄だ。