足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

引き続きユーロ問題が相場を決める

2011-12-31 07:56:55 | 株式

2011年の相場は終わった。

日経平均は年間で-13.7%であったが、NYダウは+5.5%であった。

ただ期待されたS&P500-0.002%とわずかであるがマイナスで終わった。大統領選の前年は高いという経験則は破れた。

2011年は波乱の年であった。ウォール街では波乱の理由として①日本の震災②ギリシア問題を発端とするユーロ危機③8月の米議会での債務上限引き上げの混乱④中国をはじめ新興国の景気の減速―が上げられている。

米景気はダブルディップの懸念が薄れ第4四半期は回復の足取りが確かなものになった。

2012年の相場を読む上での最大のカギは引き続きユーロ問題である。

この問題はだれにも明確な回答を出すことが難しい。

引き続きヘッジファンドのデビッド・グリースパンの金言集から一文を引用する。

“市場外で取引されているデリバティブは大まかな推定であるが60兆ユーロで、ユーロ圏のGDPの4倍に相当する。もしユーロ圏のどこか一国か、メガバンク1行が破産すれば世界の金融システムは1時間以内に崩壊する”(フェリクスW・ズーロッフ)

ズーロッフはスイスでヘッジファンドを運営している。2000年代の最初の10年間は慎重論を貫きリーマンショックも無傷で通過した。2000年をピークとするスーパーブル・サイクルの反動期が続いていると読んでいる。誰よりも早く金相場の上昇を予測した実績をもつ。

米バロンズ誌の新春座談会の常連メンバーでもある。

読者のみなさんには、来る年が良い新年でありますようにお祈りしています。