足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

米利上げは12月・・・任天堂に新材料

2016-09-03 08:25:27 | 投資戦略
世界の投資家の関心を集めた米雇用統計(8月)は15万1000人と事前の予想(17万人~18万人)をやや下回った。この数字をみて9月の連銀FOMCでの利上げ可能性は減退しNY株は小幅高で終わった。シカゴ商品取引所の金利先物市場では9月利上げの確率は25%になった。
先週のサクソンホールでの中央銀行のシンポジウムでイエレン議長が利上げの可能性をほのめかし、雇用統計が好調なら9月に利上げの可能性を示唆する発言をしたが、市場は「9月見送り、12月実行」の方に傾斜した。
ダウ平均は+0.39%と小幅高であったが、採用銘柄30種で下落したのはわずか3銘柄で市場の空気は明るくなった。
NY株はここ40日間にわたってS&P500が1%内外の動きを繰り返し、目先の見通しに大きな変化は出ていない。
債券投資の世界でのバフェットといわれるビル・グロスは「今月の利上げの可能性は残る」と今後の景気指標によっては、利上げの実行を見込む。
ヨーロッパ株が急騰しStoxxEurope 600は2%急騰し6月29日以来の上昇になった。
円相場は小幅安で一時は104.31円まで下落した。

NY株の動きとは対象的なのは東京市場である。
日経平均は6月24日の安値1万4864円から最近は1万7000円台寸前まで14%も上昇した。この間の変化といえば円相場が一時は100円割れになり、先行きに不安感が広がったことだが、円高には歯止めがかかり円安トレンドに移った。日米の大きな違いは金融政策の方向性で日銀は一段の緩和策を模索している。

任天堂(7974)の株価が注目を集め、売買代金が急増した。7月に「ポケモンGo」で世界中を沸かせて以来のことだ。
材料は9月1日にネット上で「ニンテンドーダイレクト3DS」を久しぶりに放映したことだ。期待した9月発売予定のスマホ向けソフトは出なかったが、市場が注目したのは同社の看板シリーズ「桃太郎電鉄2017年立ち上がれ日本!!」を発売すると紹介したことだ。1988年に第一作を発売した人気ゲームシリーズで今回は3DSに登場する。
ボードゲーム(双六のようなジャンル)。伝説上のキャラクターが登場し全国をめぐる。超ヒツト作品の「ポケモンGo」を思わせる。「ポケモンGo]のように世界を相手にするゲームでないが、フアンは多く任天堂のキャラクターの豊富さを知らされた。この種の資産が眠っている。
しばらく冬眠していた会社が目覚めた。今後は継続的に任天堂の存在感が出て息の長い人気株になる舞台づくりがはじまった。