足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

任天堂の今後は?

2015-07-14 06:09:48 | 投資戦略
任天堂(7974)の岩田社長が急逝した。
われわれは、これまでの決算説明会には必ず出席してきたが、昨年秋の中間決算の発表会にでは当日の朝、会場まで足を運んだが、岩田社長が体調をこわし説明会が中止という前代未聞のことがあり、よほど健康に問題があると感じていた。過去2年間の米国でのE3ゲームショーも欠席した。
ただ5月初めの決算発表には顔を出し、タブレット分野への進出とユニバーサル・スタジオとの提携を説明したが、やつれた風貌からは往年のエネルギーを感じさせなかった。
今後、任天堂はどこへ行くのか?

米国メディアの一部は後任に宮本専務の名前を上げている。これまでドンキーコング、マリオ、ゼルダの伝説という任天堂の知的資産の大黒柱を築き上げた実績がある。
岩田社長に並ぶ実績を残してきたし、説明会でも宮本専務の功績を岩田社長が口にすることがしばしばあった。岩田社長より年上だが、いつも同専務を立ててきただけに後任社長の候補の最短距離にいる。
米国の一部のメディアはこの際、外部から大物経営者をスカウトすることを期待する見方も出ている。
また米国ならM&Aの候補としてターゲットになるだろう。米国ならアップル(AAPL),マイクロソフト(MSFT)やディズニー(DS)のほか、ソフトバンク(9984)なども動くかもしれない。豊富な資金を抱える魅力もある。

目先の方向性は明確でタブレット端末への進出をDeNAと進めるほか、第2のディズニーを目指して新事業に進出し、回復の筋書きのスピードを速める。
岩田社長の功績は偉大であるが、失策は21世紀のアップルの躍進を読めなかったことである。株価の動意がはじまるとみる。