NY株は3年ぶりの高値を更新した。
S&P500の3分の1が決算発表をしたが75%が事前の予想を上回った。好決算には市場が率直に反応するという相場展開が続く。
昨日の東京市場では任天堂が売買代金のトップであった。月曜日に発表した決算で業績が予想を大きく下回った。DS、Wiiの売上の失速と、前期中に400万台の販売を見込んでいた3DSが360万台しか売れず、ソフト販売も不振であった。
市場の期待を大きく裏切ったのは期待された3DSの人気であるが、既存の製品を含めて人気ソフトが出なかったことが大きく影響した。
決算後の説明会で岩田社長は「目先のことを考えるなら自社の人気ソフトの開発であるが、いまは経営資源を将来のために投入し、飛躍に全力を挙げている」と語ったのが印象的であった。
Wiiの第2世代を6月のE3ショーで公開するが一部にウワサされている操作機能をタブレットにするという観測には「切り換えはない。あくまでボタンでの操作が主流だ」と語った。
昨日の売買代金の急増は失望売りと空売りの混在であるが、目先の悪材料は織り込んだ。
行動ファイナンスでいう直感に頼る投資判断から、「関心」「論理」「比較」による投資判断では逆張り手法が有効な段階にはいった。
この株の評価には野村、大和の国内証券のアナリストが強気で、外資系には慎重論が多いのも注目点。しばらくは強弱が対立するが下値は終わったと見たい。