足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

中国株の東証への登場

2007-08-08 17:17:01 | 株式

本日、中国株が初めて東京証券取引所に公開された。これまで新興市場には公開されていたが上場というのは初物である。

チャイナ・ポ^-チ・エンバイロメンタル・ソリューション(1412)で、石炭火力発電所向けの排煙脱硫・脱硝システムの工事・請負の企業である。

ウォール街では早くから中国本土の企業が株式を公開、機関投資家やヘッジファンドも注目してきた。中国企業がウォール街ではなく、東京市場を選択したというのは、日本の投資家の中国株への関心の高さに注目した。

この企業のビジネスモデルは、われわれにとっては懐かしい。東京市場では1970年代に公害防止関連株が息の長い人気を集めた。この株を分析しながら時計の針が、頭の中で30年間も逆回転する思いであった。

公開株のIPO価格でのPER(株価収益率)の21倍をどう評価するか?

われわれがIPO株に利用する理論株価では20万円という数値が出る(IPO価格は16万円)。中国本土の平均PER50倍なので、PER21倍は合理的な水準であった。

中国に力をいれるあるヘッジファンドのレポートにはこんな一文があった。

「中国には31の州がある。州を国とみると、うち6州はアジア諸国のトップ11ヵ国の中に入る(日本は除く)。2001年には香港が最大の州(特別区であるが)であったが、2008年には第7番目になってしまう」。

中国は着実に自己完結的な経済大国の道を歩んでいることを力説する例えしては、なかなか説得力がある。

このヘッジファンドの成果は、他のヘッジファンドの平均を大きく上回ってる。