足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

行間を読む・・・FOMCの声明文

2006-06-30 17:10:36 | 株式

米連銀FOMCで+0.25%の利上げが決まりFFレートは5.25%になった。17回目の利上げでる。FOMC後に出た声明文をみてNY市場は大幅な上昇になった。

英語に「Beyond the Headlines」という言葉がある。「行間を読む」とでも訳せるか。メディアが伝える情報のウラを読むという意味だ。そのためには執筆者の考え方を日ごろから分析し、表現されていない意図を慎重に探り出さなければならない。前回の5月10日のFOMCの声明文と比べて表現に微妙な違いが出てきたという。

それは景気の現状について言及した部分である。今回の声明文では「ことしのかなり強いペースから鈍化している」と現在進行形を使った。

一方、5月10日の声明文では「持続可能なペースに鈍化する可能性が高い」と仮定形ないし未来形になってる。

すでに景気が鈍化したことを認めたという読み方ができる。

よほどのインフレの進行が見られなければ8月8日のFOMCでは「利上げ休止」の可能性が高まってきた。世界的な流動性の収縮が米国でストップすると行間からは読める。

この見方がしばらくは市場を支配するだろう。7月は日米欧とも株価は戻り歩調をたどる可能性が出てきた(声明文の日本語訳は日興シティグループの「モーニング経済メモ」から引用)。

本日は新興市場の勢いが第1部の後塵を拝した。これまで先行したためである。上記の相場のシナリオが展開されるなら押し目は買いである。

来週はGDH(3755・マ)に久しぶりに注目したい。2004年11月のIPO以来の待望の大型アニメーション「ブレイブストーリー」が来週末から劇場公開される。ファンダメンタル面では人気がつかめないので評価はむずかしいが、ヒットすれば(可能性は高い)、かっての人気を取り戻すだろう。