たまにはぼそっと

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天の羅摩船(あめのかがみのふね)

2021-12-02 10:27:17 | 歴史
猿田彦その 13 で少し書きました。スクナヒコナが乗っていた船です。

スクナビコナは、大国主の国造りに際し、天乃羅摩船(アメノカガミノフネに乗り、鵝(ヒムシ)の皮の着物を着て波の彼方より来訪し、神産巣日神の命によって義兄弟の関係となって国造りに参加した。
(古事記)

コトバンクには
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ガガイモの実を割って作った舟。上代神話で少名毘古那神(すくなびこなのかみ)が乗ってきたと伝える。
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まあ、これは神話ですから横に置いておいて。。。

こちらの本では、それについて説明されておられます。

少し長くなりますけど引用します
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「カガミ」は「鏡」を連想させると考えるのが自然ではなかろうか。少なくともピカピカ光るものである。

そこで顔を映す鏡もさることながら、たとえば、コクタンのような黒い堅い木をツルツルに磨き上
げた板などを考える。

おそらくはこのような黒光りする板なら、昔の人はカガミと形容したのでは
ないだろうか。

そのような板を船の中でどこかに飾っておいたりする船、そのようなものは考えら
れないか。

そこで出雲地方の神事の中に「カガミ」と名の付くそのような種類のものは伝えられていないか
を調べてみる。そうしたら果たせるかな、そのものズバリのものがあった。

四月七日の青柴垣の神事に、神掛りする人(当屋)の妻の後ろに飾る飾り板を「カガミ板」と呼んでいることがわかった。

現在では縁を黒漆で塗り、板面は金塗り、その表面には鳥居と松と、太陽と三本足の烏、裏面にも
鳥居と松があるのは同じだが、あとは月と兎とが描かれている。

昔だったらこれはどんな板でどのように作られたか、想像することは特に困難な問題ともいえないであろう。

そこでもう一つ考える。「羅摩」とあれば普通なら「ラマ」と読む。

これをわざわざ「カガミ」と読ませている点にも解決の鍵がひそんでいないか。

「独木舟」と書いて「マルキブネ」と読まされていたことを思い出す人も多いであろう。

Single-wood-boat だから Dug-out-canoe になる。

だから「マルキプネ」と読ませたのである。独をマルなどと読む訳では決してない。

それならば「羅摩船」も「ラマ材で作ったものを船の一部に鏡のように飾っておいた船」あたり
が語源ではないだろうか。

おそらく、ラマ材とはコクタンのように磨けば黒光りするような材質の木材ではないだろうか。

美保の関は黒潮分流が洗う所。

それならば黒潮の源流地の言葉ポリネシア系の言葉でラマとはどんな意味かを調べると、これまた、そのものズバリの言葉であるのに驚く。

ポリネシア語の分派ハワイ語では、
LAMA=Trees of the genus diospyros(ebony family.) Lama wood was used in building
temples, and a piece of it was placed on altars of the godess Laka.

すなわち「コクタンの一種の木であり、寺院の建築などの時に用いラカ女神の祭ダンに置く」とある。

しかもそのラカの神とは
LAKA=A god of canoe makers.

すなわち「カヌー作りの神」「船大工の神」ということである。解答は読者諸賢におまかせした

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もう一つ参考になるところを見つけました。

アロハかわら版と言う所から引用させてもらいます

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森の女神であるとともにフラの女神でもあるラカのキノ・ラウはラマという柿の仲間です。
(キノ・ラウとは、神が動植物や自然界のもの に姿を変えていることを言います。)

ラマは比較的湿気の多い森に生育します。

小さな実は日本の柿に近い味があり、完熟すると食べることができます。

ラマは、フラのハーラウ(修練所)に設置されるクアフ(祭壇)に置かれます。

ハーラウではこの木を、オーレナ(ターメリック)の根茎などで黄色に染めたカパで包むことが多いようです。

その理由は、ラマが光を表すためだと言われます。
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こちらに画像がありました。

どうでしょう?

「青柴垣の神事」については、おいらは否定的ですけど、

「ラマ」と言う木が船のどこかに使われていたと考えるのが近いかな?



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