湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

6月30日 神奈川グランフォンド

2007年07月01日 | 自転車生活
 もともと峠や林道が好きだったので、いつか地元神奈川の山岳を満喫するきれいなラインを描いてみたかった。去年走った丹沢一周丹沢・紅葉ランはそんな気持ちがあってのものだったのだけれども、丹沢と箱根をきれいなラインでつなぐコースなどは正直僕の想像を越えたものだった。ダートの林道を含めて丹沢と箱根をつなぐ。そしてどれくらいあるかわからない登坂標高をこなして全コースを走りきるなんてとてもではないが無理だと思っていた。しかしそんな想像を越えたコースをmasaさんが妄想し、さらにその直後に走りきってしまった!それもロードでも走れるダートなしのきれいなラインで。これは本当にすごいことだと思った。走りきったこともそうだけれどもこんなコースを考えたことは、ちょっと嫉妬してしまうくらいにすごいと思った。そして僕もぜひともこの魅力的なコースを走ってみたいと思った。多分、そんな気持ちを抱いたのは僕だけではなかったはずで・・・。

 そんな僕たちの気持ちにこたえてmasaさんが企画した神奈川グランフォンド・オフ



 梅雨時だというのに、空は見事に晴れ渡った。写真は集合場所の伊勢原駅でブリーフィングするmasaさん。今回はこんなすばらしい企画をありがとうございます!



 伊勢原駅からは最初の林道である浅間山林道の入口まで移動。最初は数人で走っていたのですが、気づいたらいつのまにか後ろに長い隊列ができあがっていました。



 そうして到着した大山街道と林道の分岐。ここで皆で集合写真を撮ったのですが、昨日はかなり蒸し暑かったのでもうここまでで結構いっぱいいっぱいです。「ここで終わりにするかぁ~!」「おつかれさまでしたぁ~!」なんて冗談とも本気ともつかないことばが飛び交っていました。



 でもさすがにそこで解散なんてことにはなりません(笑)。皆さんさらにそこから上って続々と浅間山林道のゲートのところに集まってきています。林道に入ると蒸し暑さがだいぶ軽減されて嬉しいですね。森に入り込む光もとても気持ち良いです。



 車の入ってこない(ことになっている)林道を思い思いに走ります。



 皆さん、気持ち良さそうですね!

 僕もとっても気持ち良かったのですが、蓑毛側のゲートを越えて少ししたところで痛恨の転倒。ロードのブレーキは前左後右にしているのですが、そのことをあまり意識せずにブレーキングしてしまったのが転倒の原因だと思います。滑りやすい路面ではとくに前重視のブレーキングを意識しないと駄目だなって反省しました。それからこのときは少し先行して走っていたときだったので、後続を巻き込まずにすんで本当に良かったです。集団で走る場合は、転倒などにはとくに注意しないといけませんね。



 浅間山林道を抜けてからはヤビツへ。今日ももちろんTTモードで!なわけはなく、完全なツーリングモードで上りました。菜の花台まではikedaくんと一緒に、そして峠の少し手前からはmasaさんと一緒に上って、



 痛いけど、気持ちよくいつものヤビツ峠着。

 すっかり写真撮り忘れてしまいましたが、峠にはTETさんが来てくれていました。MTBで先行してやってきたとのこと。これは本当に嬉しかったです。元気そうな姿を見れて何よりでした。ありがとうございました!
 それからTETさんとともにteki-yaさんも峠でわれわれの到着を待っていてくれました。ディレイラーの調整のさいは自転車支えてもらったりしてすっかり恐縮してしまいました。ありがとうございました!

 ヤビツからは一度護摩屋敷の水場まで下って、そこから菩提峠へ上り返します。転倒のせいでインナーローが使えなくなってしまったので菩提峠への上り返しは相当きついだろうなと思ったのですが、まぁ確かにきつかったですがなきゃないで結構頑張れるものですね。それにまだまだ先は長いのだからこんなところで泣き言なんていってられないです。



 そうして菩提峠。雲が少し増えてきたのが不吉ですが、今日も開放感のあるすばらしい風景を堪能しました。

 菩提峠からは急勾配の下り坂をこなし、落石ちらばる表丹沢林道を走り、荻山林道へ向かいます。この表丹沢林道と荻山林道の分岐でウンコを踏んで、転倒に引き続きまたしても気持ちが少し凹んだのは昨日報告した通り。
 さてこの荻山林道ですが、この林道の存在のおかげで今回はロードでも走れる神奈川グランフォンドが実現できたのはでないかと思います。masaさんがこの林道の存在を知らなかったら、あんなにきれいなラインで丹沢と箱根をつなぐコースはできなかったと思うから。



 とは言え、この荻山林道がロードで下る峠として妥当なものなのかは“?”です。急勾配に、細い道に、荒れた路面に、ノー・ガードレールと悪条件ばかりですから。ただ林道の楽しみのひとつはいかにすごくてえぐいところを走るかということだったりもするので、僕的にはすごく嬉しい林道です。ただ集団で走るのはちょっと危険なので、突入は写真のように少し距離をあけながらですね。



 ここは比較的勾配のゆるい部分。どうですか?楽しそうな林道ではないですか(笑)



 そうして荻山林道を下りきった場所。「楽しめねぇ~」と言いつつ、皆さん結構楽しそうだったのが印象的でした。

 荻山林道からは今日上る峠としては比較的小さな中山峠を越えて、秦野峠林道に向かいます。ここからは試走しているmasaさんに前をひいてもらったのですが・・・、masaさん速すぎ。中山峠の手前で息がゼーゼーしてしまいました。そんなわけで、「このままではもたない!」と思って先頭を交代してペースを落とさせてもらいました。あぁ、きつかったぁ(大汗)。



 毎度ながらいまひとつどこが峠なのかわからない中山峠を越えて、少し下ったところでクーリング休憩。首にかけた湧水が体の芯まで気持ち良かったです。



 そして、遂に秦野峠林道の入口へ。僕はこの秦野峠林道と足柄峠が今回の肝だと考えていたので結構緊張です。



 写真はまるでヨーロッパのプロ選手のようなきれいなフォームで峠を上っていくモミアミモさん

 秦野峠までの上りはやっぱりきつかったです。ただ去年の12月に走ったときよりかはだいぶ楽に感じました。これはうれしい誤算でした。12月に走ったときが本当にきつかったので、僕は今回ものすごく秦野峠林道と足柄峠を恐れていたのです。



 林道の最初のピークである秦野峠までは、saganoさんとancoさんとほとんどずっとご一緒させて頂きました。いつもはひとりで走ることが多いのですが、足の合う方と無理のないペースで走ると気持ちが励まされます。こういうことが感じられるのが、オフ会の良いところなんでしょうね。



 秦野峠からは少し下って、今度は10%超の勾配の坂道を日影山の鞍部まで。ひぃ~って感じですが、上り切って景色が開けたときはなんかしみじみとものすごくうれしかったです。横でsaganoさんが、「うぉ~、すげぇ~!」って心から声をあげていたのがまた良かったですねぇ。

 しかしながら不安なことにここらから雨がぽつぽつと。ここからの下りを注意深くこなして丹沢湖までやってきたときには結構な降りになっていました。しかしどなたかが携帯で確認すると、どうやらまだこのあたりにはまだほとんど雲がかかっていないとのこと。となれば少し移動すれば雨は降りやむのではと、とりあえず丹沢湖を去ることにしました。

 そこからは駿河小山のコンビニでの昼食休憩をへて、足柄峠へ。雨合羽を着たり脱いだりしていたら、ここはほぼひとりでの登坂になってしまいました。ゴルフ場脇の激坂は本当にきつかったけれども、幸いなことにそれ以外はやはり去年の12月のような苦しみを味わうことはありませんでした。もちろん楽だったわけじゃないんですよ。でも予想していたよりかは楽に峠まで上りきれたような気がしました。



 そんなふうに到着した足柄峠もしっかり雨・・・。
 
 このコースは絶対に雨のなかは走りたくないと思っていたのですが、結局雨になっちゃいましたね。この日の朝、僕は念には念をとウェストバッグに入れていたウィンドブレーカーを取り出して、ゴアの雨具に入れ替えたのですがこれは賢明な判断だったようです。雨による体の冷えが昨日は本当につらかったので。

 足柄峠から今度は林道・黒白明神線で矢倉沢峠を目指します。ここからはもうただただ淡々とペダルを踏んだという感じです。ここでもsaganoさんとancoさんと一緒に、前を行くナカさんの背中を見ながら「強いっすよね~」「全然余裕に見えますね~」などと言い合いながら走りました。矢倉沢峠までは思ったよりも距離が長く、またアップもきつかったので、ここは一緒に走る仲間がいて本当に心強かったです。ありがとうございました!峠のトンネルが見えたときは本当にホッとしましたよね!

 矢倉沢峠ではトンネルのなかで雨宿りをしながら後続の方々を待ちました。雨に打たれながら峠にやってくる皆さんの姿が妙に美しく、また切なくみえるのは気のせいだろうか・・・。









 峠では少しの休憩のあと千石原まで下った。そして・・・



 この千石原のコンビニで苦渋のDNF決定。この時点で時間はすでに15時半くらいになっていたし、雨もさらに強くなる気配こそあれ、やむ気配はほとんどない。そんな状況のなか大観山を目指し、さらに椿ラインの標高差1000mを下るのはあまりにしんどいかなと・・・。誰からも反対の声があがらないDNF決定でした。

 千石原からは渋滞の箱根道を慎重に下り、小田原駅で離脱するゆともさんを見送ったあと、残ったメンバーで隊列を組んでそれぞれの離脱場所まで走りました。小田原あたりで一度雨はやんだのですが、それもほんのわずかな時間で、あとはしっかり雨雲の下を走ることになりました。やはりあの千石原でのDNFは正解だったのだと思いました。

 ところで、もしなんとか大観山まで走りきれたならば、帰りはさりげなく誰かに先頭をひいて頂こうと思っていたのですが、気づいてみれば箱根湯元のあたりから自分の離脱場所である江ノ島までずっと先頭を走ることになってしまいました。なんで、こんなことに?と思ったのですが、激走を求められているわけではないだろうと腹をくくり、僭越ながら先頭を走らせて頂きました。物足りなかった方、あるいは少しペースが速すぎるんじゃないかと思われた方、それぞれいらっしゃるかもしれませんがご勘弁くださいね。

 雨のためにDNFということになってしまった今回のオフ会ですが、僕としてはとても楽しくまたすばらしい体験だったと思います。今回のコースの多くが、車の通りの少ない山道だったということもあって、ところどころで参加した皆さんと並走できたのが良かったです。隊列を組んでいるときより、さらに一体感を味わうことができたのはそのせいかなぁと思います。もっとも当初は並走しながらいろいろとお話できたらなんて思ってもいたのですが、さすがにそこまでの余裕はあまりありませんでしたが。

 それからついでに当初は足つきアリアリ、写真とりとりでなんて言っていたりもしたのですが、そちらのほうもそんな余裕はありませんでした。写真はまぁ雨のせいもありますけど、足をついて景色を眺めたりするのってやはり余裕があってこそできるんだなぁって思いました。余裕のないときはそのときのペースを極力乱したくないから、自転車から降りようなんてちょっと思えませんものね。

 今回は千石原でDNFということになってしまいましたが、ここまで走っただけでもたとえ雨のなかにせよすばらしいコースであることは充分実感できました。というわけで次回はぜひとも天気の良い日にリベンジしたいですね!そのときはおそらくもっと多くの参加者が集まるのでは?もしかしたら春の三浦オフ、秋の神奈川グランフォンド・オフが相模川組の固定行事になったりして???

 それから最後になりますが、この日一緒に走ってくださった方、本当にありがとうございました。おかげさまですばらしい1日を過ごすことができました。それからプランナーのmasaさんにたいしては本当にリスペクト!妄想から試走、オフ会の企画まで本当にありがとうございました!!