湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

普通に速い人々

2007年07月05日 | 自転車生活
 Lemondに乗ってヤビツから帰ってくるときなどは平地でも結構頑張って走ってしまうことが最近はあるのだけれども、たいていの場合僕は平地ではそんなにとばさずにのんびりと気持ち良く走っていることが多い。前にも書いたけれどもブリヂストン号での自転車通勤のアベレージは20kmくらいのことがほとんどだし、用事があって鎌倉の実家を往復するときなんかも走りやすいR134を走っているにもかかわらず、出ている速度は25kmくらいだったりする。

 これくらいの速度で走っているとロードに乗っているにもかかわらず、ママチャリやクロスバイクやなんちゃってMTBに乗っているサイクリストではなさそうな普通の人々に抜かされることも少なくない。全然手入れがされていなくて錆だらけだったり、スポークが折れてるんじゃないかと思うくらいに(実際折れているのかもしれないけど)ぐわんぐわんとホイールが振れていたりする自転車に抜かされると一瞬悲しい気持ちにもなったりするのだけれども、こういうことには慣れっこになっているので、抜かれたからといって追走したり抜き返したりはしない。そんなことをするくらいなら最初からもっと速いスピードで走ればいいわけだし、そのとき僕は僕なりにのんびりと走ることを楽しんでいるわけだから抜かれたからといってムキになる必要なんてまったくない。というか、どんな場合においても抜いていった人をムキになって追走したり、抜き返したりというのはあまりスマートな行為ではないと僕は思っている。僕もたまにそういうことをやってしまうことがあるのであまりえらそうなことは言えないけれども、こういうときは少し巡航速度をあげたり、相手が気にならない程度の距離をあけて追走するくらいにとどめておいたほうが良いような気がする。

 ただそれでも時々、そんなふうに抜いていった自転車をある種の驚きを持って追走してしまうこともある。それはちょっとびっくりするようなスピードで抜かれていったときである。そういうときは、なんでこの自転車でこんなスピードが出ちゃうの?といった驚きでその人がどれくらいのスピードで走っているか、またどんなフォームで走っているかを観察したくてついついその人に近づいていってしまったりする。そうするとたとえば普通のママチャリにもかかわらず30km以上の巡航速度で走り続けていたりしてびっくりさせられることがある。それがクロスバイクやなんちゃってMTBだったりすると、フラットペダルにもかかわらず下手したら35kmくらいの巡航だったりすることもたまにある。35km巡航なんて僕の場合だとロードでだって結構大変ですよ。ああいうのはいったいなんなんだろう?

 そんなふうに抜いていくほとんどの人はさして乗っているときのフォームが良かったりするわけではない。たいていの場合は重いギアを力まかせにガンガン踏むような感じで走っている。ただそんな走り方でも結構な距離を結構なスピードで走ってしまうわけだからすごいことだと思う。ああいう普通に速い人々がスポーツサイクルに乗りはじめたら大変なことになってしまうのではないかと思ったりする。なかには天性のものとしか思えないものすごくきれいなペダリングで高速巡航をしている普通っぽい人もたまにいるけれども、そういう人の走りを後から見ているのはなんというか曰く言いがたい気分だったりする。自分が努力してもなかなかできないことを普通にできちゃっている人を見るのって結構つらかったりしますからね(泣)