湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

希薄なスポーツとしての意識

2007年07月06日 | 自転車生活
 自転車に乗ること、とくにロードやMTBで走ることって当然スポーツだと思うのだけれども、僕にはどうも自転車に乗ることがスポーツだという意識が希薄だ。効率的に、楽に走れるようになりたいといったことは考えるけれども、負荷をかけるトレーニングについてあまり真剣に考えたりする気がおきないのは多分そんな理由からのような気がする。

 学生時代僕はサイクリング部に所属していたわけだけれども、入部の際には高校時代にやっていたスポーツをずっと続けるか、それとも自転車部に入るかで結構悩んだ。そしてあれこれ悩んだ末に、せっかく自由な時間が増えるのだからいろいろなところを自転車で旅してみようと自転車のほうを選ぶことにした。テントやシュラフを積んで放浪のような旅をすることには昔から憧れがあったので。

 そんな僕にとっての自転車は、放浪のような旅をしなくなった今でも、スポーツのためのものというより旅の道具としての意識のほうが強いものである。ゼーゼー言いながら峠を上ったりするのは明らかにスポーツだと思うのだけれども、そこにはもちろん旅の要素もある。それも自分の足でそこにある風景を楽しむというもっともシンプルな旅の要素が。

 前にも書いたけれども僕にも速くなりたい、強くなりたいという気持ちはある。だから何の束縛もない自由な趣味だとしてももう少しスポーツとしての意識をもってしっかりトレーニングをしたほうがいいのではないかと思ったりもする。でも逆にいえば、スポーツとしての意識をあまり持つことなく、旅する心でしっかり運動の恩恵に預かれるってものすごいお得なことなのかなぁとも思ったりする。だからこそ趣味として長続きしているのかもしれないという気もするし。

 高校時代にやっていたスポーツは今でも観ることはあるけれども、やることはまったくない。でも自転車にはなんだかんだといまだに乗り続けている。そう考えると、今のような感じで自転車と付き合っていくのが僕にとってはちょうど良いのかもしれない。