年金受給者の日々へ 悪戦苦闘の記録から

自分のXデーに向かってまっすぐに走る日々
   年金受給前の悪戦苦闘の日々より

厳しい寒さ

2018-01-11 21:08:30 | Weblog

 寒い朝である。刑務所への出勤途中、南側の上林方面が白くなっていた。皿ヶ嶺頂上は雪雲に覆われて視界不可。

 夜になるとその雲も流れ去り9時の中天にはオリオン座がきれいに展開しておった。
  この星座にいつも惹きつけられるのはオリオン座の神話によるものなのかもしれない・・美しいというより哀しくもいじらしい感じが先行する。

 私の今年初のお買物は“佐渡シャクナゲ”の苗木である。
 ジツハ、10年前から育てていた初代佐渡シャクナゲが昨年初めて可憐な姿で咲いた後、枯れた。なんだか赤ちゃんを産んで亡くなった母親のストーリーのようで・・・今もなんとか芽が出て欲しいと願っているがいっこうにその兆しがない。この花木は小さな幼木から10年ほど水遣りなどの管理をしてやっときれいに咲かせた花であった。それが初めて咲いてそして命果てるように枯れてしまった。供養をするように2代目を求めた。購入しようとググってみるとその画像に私が育てたその花が出ていた。

 これはこのブログの昨年6月6・10日にアップした佐渡シャクナゲ。この花が枯れてから何かとげが刺さっているような感覚がしている。精一杯育てた・・そしてきれいに咲いてくれた・・それから木魂が消えた。なんだかこの年齢にしてショックである。何とかしたいと鉢を変えて再起を考えているものの、それがいっこうに・・・。

 それでは代わりの“佐渡シャクナゲ”をとネット通販で購入した。今日届いた。

 これが咲くであろう10年先を夢見ることにする。

 今日の相談室に入ってきた受刑者の一人、Aの帰住先は関東地方の更生保護施設である。そこで刑期満了するまで過ごすことになる。その期間が仮釈放ということになる。
 事件の裏側の潜むものに貧困あり、金銭あり、覚せい剤あり、酒があり、女がある。Aの経歴は有名大卒、有名企業勤務経験があるほどの人がうらやむようなキャリアを持っている・・事件を起こし逮捕される前までは。

 ハローワーク駐在スタッフといっしょに仮釈放後の就労についての具体的なプランを考える。そして働きやすい環境を求めて20数件の情報を提供する。Aは一つ一つ出所者用の専用求人票をめくりながら考えておる。ふと・・どうや?と訊くと・・・早く内妻の下に帰りたいと・・つぶやくように話す。内妻に会いたいと云う。彼女は丸の内にある某社に勤めているのだそうだ。遠慮なく土足のままでAの内側に上がらせてもらう。
 君は愛情があるんだろうけど、向こうはどうなのか?受刑中の君に対して彼女は心変わりをしているんじゃないのか?  するとAは、月に1回は内妻から手紙が来ているから心配はないという。そしておもむろに話してくれた。内妻の父親は、私もTVや本などで読みお名前を知っている著名人であるという。その父親が刑務所にいる私を許さないと云ってるので結婚は難しい状況である。けれど彼女はいつも私を支えてくれた・・・逮捕につながる3年前の事件もそのことに関連しているんだ・・と・・自分にとっては難しい話を淡々と喋っていたのが印象に残る。
 Aに対する支援は経済的収入を得るために寸時の就労支援ではない。刑期終了後の内妻と再びの生活を考えたうえでの支援となる。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿