年金受給者の日々へ 悪戦苦闘の記録から

自分のXデーに向かってまっすぐに走る日々
   年金受給前の悪戦苦闘の日々より

朝も昼も夜も

2016-05-11 00:00:00 | Weblog

 エゴノキの白い花が落ちる。 朝も昼も夜も、
  
 掃除しないと・・濡れ落ち花は掃きにくい。
 長男からリクエストがあったのは野イチゴのジャム。それではご要望に応えようと奥さんと近くのミカン放置園に行く。農道脇にいっぱいの赤い実を見つけるとさっそく大きいボウルが一杯になるまで野イチゴを摘む。レモン添え。

 そしてジャム作り。野の香りがいっぱい部屋中に広がり、2階の私の部屋まで酸味のきいた甘い香りが漂ってくる。

 旬の香りがする。
 暇を持て余している奥さんが気合を入れてのジャム作り。これを鍋で作りながら今食卓イスに座り込み読み耽っている本は、 この本。
 読んだ本をいつも読後感として私に話しておる。自分とは読書傾向が違うので、それはそれで面白く聞いている・・・出版されている本をほとんど読んでしまった三浦綾子本に次いで葉室麟本、そのたびごとに本の主人公と私を比較してくれる。主人公の○○のような生き方がすがすがしくていい・・信仰の深さがある、その点オトーサンはまずダメ・・だとか。武士のあの潔さが今のオトーサンには大きくかけている・・とか虚構の主人公と比べられるので自分はいつも小さくならざるを得ない。で、現在は山崎豊子の本を次々と移動図書館から借りうけて読んでおるようで。
 人間の世界にどこでも見かける汚い世界、その中の医学界でも同じようなことがあるんだろう。上にこびへつらったり金ばらまいたり地位をばら撒いたり・・・名誉と出世と金とが交錯する世界だろうけれど、地位や名誉に頼るだけの人間の虚しさと何にもとらわれず医学研究と自分の信念だけに生きている人・そのようなドロドロした話題を私に話しかけたり、
 タブレットを脇に置いてアフリカの国の位置を確認したり、御巣鷹山の航空機墜落事故の話題を振ってきたりするも、結論として組織の根元にあるのは考え方、価値観が事故を引き起こすなどと話しかけられたり・・
 山崎さんが中国で300人以上の人に取材した事実を元に書かれたものだけに残留孤児の方が味わった辛い思いや、白い目で見られても、日本人孤児のために力を貸してくれた中国人の心の奥深さなどの話や戦争の酷さ、悲惨さを食卓イスに座り込みコーヒータイムともなれば話しかけてくる。そして最後には山崎さんの小説は3冊セットになっているので読むのが大変よ・・とも言っておるようで。
 私の方も・・
 日頃鍛えている“傾聴”スタンスで読書感想をフンフンと聞いているものの奥さんがあまりにも面白そうに話しているので自分もついつい仕事ではないが仕事のようにして聴いておる。
 そして突然・・・ア~しまった・・ジャムが焦げ付いた~などと素っ頓狂な声も上げている。