毎日顔を会わせるMさんは、バレエスタジオの事務方ほとんどを任されている。練習生のバス送迎運転のルート選定や運転手の管理やベルギーやロシアなど外国から招いた先生の送迎や発表会の準備、また先生の用事ごと一切などが仕事であるが、多くはバラや花畑、菖蒲園や樹木の管理に時間を費やしている。だからMさん抜きではバレエスタジオの運営ができないほどの雑用一切をやっている、そのMさんが金曜日だけは午後休みを取る。漢詩のグループを主宰しており集まりがあるからだ。Mさんから古希を迎えるに当たり現在のこころ模様を詠った漢詩を私にプレゼントしていただいた。70歳にして、私よりも元気溌剌である。身体も心も。今夏も毎日汗をふきだしながら毎朝バラに水をやっていた。聞くと、おいしいビールを飲みたいがために汗をかきに来るんだと云う。
さっぱりわからん。読み方を教えていただく。韻を踏む、返り点を打つ・・・昔々そういえば古文の時間に習ったことがあったなぁ・・
意味を教えていただく。
70歳を迎えての感じたことを書き記す
詩学を始めた20年前から昼間は漢詩連盟の高師の指導を仰ぎ
夜は漢詩の辞書を開けて未熟な詩を作ることに一生懸命になったものです
今年は古希を迎えて老人会の仲間入りですが、しかし漢詩に対する志は未だ失っていません
今は下手な詩を作りながら好きな酒を飲み、バレエスタジオの雑用係に満足しての充実した
毎日が面白くてたまらないのである
Mさんは、若い時に事業に失敗したり、財産が無くなったり、負の経験をたくさん持っているとお聞きした。でも、豊かな表情からこころの温かい人として古希を迎え日々送っている、優雅な人生のように私には映る。