先月に引き続き今日で2回目になる研修は、自殺予防センターの講座である。先月の初回講座と同様本日も生協病院のI・Drが講師である。精神科医であるI・Drのお話は結構面白く、時間の経つのが忘れるほど。精神科医の医療についての現状報告、うつ病と抑うつ状態に関して、パーソナリティ障害と性格について、発達障害などのお話である。
生協病院には、「こころ塾」で毎月ひらかれるケース会議に来ていただきアドバイスをして頂いているK先生もいられるので、そのK先生のお話と併せて今日のI先生のお話をお聞きする。
「これまで国の重要医療政策として4大疾患(癌、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病)が定められていたのに加えて、平成23年7月の厚生労働省の会議で精神疾患が追加されて5大疾患となった。このことは平成20年調査の糖尿病患者237万人、癌患者152万人に対して精神疾患の患者は323万人といずれもより多く、さらに加えて平成8年より平成23年まで自殺者数が3万人を超える状態となった。この自殺者の9割は何らかの精神疾患にかかっていた可能性が指摘されており、このような背景のもと精神疾患に対して重点的な政策を進めていくことが決まりました。」
たとえば交通事故による死亡者数は、最近では一昨年が4,611人、昨年が4,411人とピークの昭和45年の16,765人から12年連続減少し、4分の一となっていることを考えれば、自分たちの自殺予防の啓蒙活動、キャンペーンは有効であると思う。