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円ドル相場

2010-04-27 03:00:45 | 日本経済
日経4月2日の経済教室、ロバート・ディーグルの「円相場」の記事を読んで、ずっと考えてたのだが理解が出来ない。何回も読み直しているのだが、いつまでたっても五里霧中だ。

私なりの結論としては、円ドル相場は110円が実感として適正であるが、モデル分析の前提が間違っているのではないかと考えていた。

考えているうちに、池田信夫ブログで「床屋の値下げとグローバル化の関係」のエントリーで、この記事の事を取り上げていたが、池田大先生、今回ばかりは内容を勘違いしているが、結論には賛成という、不思議な事になっていた。(記事へのアクセス方法も出ている)

この記事、ロバート・ディーグルが変なのか、訳者が変なのかよく分らないが、理解し難いのは間違いない。で、結論としてモデル自体も、データ後追いモデル(モデルはそんなものだろうが)が、そこそこ検証にも耐えたという偶然の産物の様な気がする。

まず、円相場とサービス業の生産性に関連が有るとは思えない。それぞれ独立した変化を無理矢理くっつけただけだと思われる。「風が吹けば桶屋が儲かる」風の分析に過ぎない。

ロバート・ディーグルの論点を整理してみる。

1. 製造業では生産性が上がると人手が少なくてよいので、サービス業への移動が起こる。
2. 国が豊かになるとサービスに対する相対的重要が高くなり、サービス価格が上昇する。
3. よって、購買力平価によって、円が上昇する。
4. 日本の雇用に占めるサービス部門の割合が増えている。
5. 規制緩和でサービス部門の雇用拡大(供給)が増えれば、サービスの価格は低下して、円は下落する。

1と5の根拠として、バラッサ=サミュエルソン効果が持ち出されている。

結論として、円高が日本の製造業と経済に悪影響を与えているので円安導入すべき。円高では製造業からサービス業への変換は
考えるべきではなく、サービス部門の雇用拡大のためにサービス部門の規制緩和を進めるべきである。

????? 分からない私がバカなのか ?????