よろみ村くらし暦

奥能登の禅寺での山暮らし。野菜作りと藍染め,柿渋染め,墨染めのくらし暦。来山者への野菜中心のお料理が何よりのおもてなし。

今までにない、、。

2022-12-30 10:37:01 | 自然の不思議

今までにない12月の大雪になり、電気は3日間、水も2回止まり、電話もネットも電話も10日間つながりませんでした。
北陸の初雪は湿気を多く含み重い。
それにしても初雪が1メートル近くなったことはなかった。
どうにか屋根雪はその重みと水気で滑り落ちたが木々に積もった雪を払えなかった花梨やエゴの木は太い幹が裂けてしまった。
その痛々しい裂け口を見ると私まで心が折れてしまった。
数十年をかけて大きくなった幹、確かにその木自体は生きているが無惨としか言いようがない。



電気にどのくらい頼ってきたか、助けられてきたかを思い知らされた。
ここの暖房は薪ストーブ、灯油ストーブ、炬燵は電気の他豆炭も使っている。お風呂も薪。
夜の布団には湯たんぽと豆炭、これでどうにか寒さから守ることはできた。
しかし弱点もある、水を山から電気でポンプアップしてタンクに溜めそれぞれ5軒に流している。
タンクの水がなくなるとそのパイプが凍る可能性がある。
節水によりどうにか水は使えた、ところがその後お餅つきが終わった後み水が止まった。
これは若者たちが水源地までラッセルし3時間後には復活した。



電話とネット、静かなのだが、娘が発熱とか、詳しいことはわからない。
どうにか落ち着いてきたらしい。

ネットも電話もなかった時代はどのように暮らしていたのだろうか。
不便なのか、静かなのか、余計な心配はしなくていいのか、緊急時はどうなるのか、、。

新たな発見もあった。
蝋燭の灯りの明るさに豊穣さを感じ、これが谷崎潤一郎の陰翳礼賛の世界かと思った。
ゆらゆら揺れる火は生命そのもののように感じられ、目が離せなくなった。
吹けば消える危うく、燃えるエネルギーは妖しい。
影を作ることで奥深さもありその影は暖かさがある。
電気の光と影の平べったさは全く違う。
その揺れる光の中で聞くジャズやクラシック、もうライブそのもののよう。



今は静かに雪が降っている。
恵みでもあり、破壊するものでもある。
これからもどのようなお付き合いができるだろうか。
慎みを持って暮らすことかな。









防衛費増額に反対

2022-12-18 11:03:27 | 日記

私のニュースの情報は、主にNHKと朝日新聞。
と言っても詳しいことまで熟知していない。
それでも、17日の朝日新聞のトップ記事や多くの紙面を「防衛費1、5倍」の記事に溜息と怒りと失望を感じている。
この状況は日本だけではないのだろうが、戦争放棄している日本にとってはあり得ないことだ。
特にアメリカとの協力同盟関係にある日本、そのことによって守りから攻めへと変換されている。

と言いながら、私には何も行動できていない。
多くの人は同じなのだろう。
やられる前にやる、これは欲なのか本能なのか、その先にある目的は様々なのだろうが、人間の愚かさとしか思えない。



地球温暖化が叫ばれている現代、人同士で争う時間はない。
一度動き出したら歯止めが効かない人間の習性、今だったらまだ間に合うのか。
私が生きてきた時代は、かろうじて日本は戦争にならなかった。
これからはどうなるのか、目が離せない。
これからの若い世代に課せられた重い課題だ。
投票率を上げることで変化が起きるのか。
でも、私のような考えの人は少数派なのか、、。



積雪が10センチを越えてきた。
「厨 鹿」のところに食べに行く予定を中止。
今は柱時計の音だけが響いている。
時折その静けさを破って屋根雪が家を揺すりながら大きな音と共に落下する。
静けさと轟音と地響きの自然が何かを訴えている。









いいいじゅう

2022-12-11 10:21:13 | 日記

ススキが広げた扇子から閉じた扇子となり風を受け流している。
山茶花の赤い花がぽつぽつと咲き出した。
1日に日差しと雨がくるくる変わり、じゃんけんでもしているのか冬の日を遊んでいる。
でも、まだ畑は雪で埋まっていない今年の冬。



縁あってNHKの「いいいじゅう」の番組に三男が出た。
50時間ほどカメラを回し、それを23分に編集したとか。
本人も私もどこからの移住なのかを知ったのは当日の新聞に「一流料亭から古民家」だった。



ズッキーニの種とり

どこに焦点を当て何を映し出すか、それは担当者の意向になる。
料理人を目指した大きな要素に本人の食いしん坊とここの水、無農薬の田圃と野菜が原点だと思う。
やはり放映されると反響はすごいらしく、励みになったようだ。
しかし、利便性に欠ける地で続けて行くのは、簡単なことではない。
美味しい料理と本人の創意、魅力、丁寧なもてなしにかかっているのだろうか。
せっかく選んだ生き方なのだから、来られる人にも喜んで頂けるお店にしてほしい。
でも、まだ始まったばかり、楽しみとハラハラで見守っている。



柿酢作り

まだ家族は食べていない。
18日に行く予約を入れている。
そうそう、まだ2回ほど放送されるとか。
まだの方は見てください。
そうそう、この与呂見にも関心を持ってくださったとか、何か動きがあるだろうか?







糀尽くし

2022-12-06 09:37:01 | グルメ

恒例の糀作りが住職によって行われた。



行われたというと仰々しいが、一部屋を糀部屋に作り替え、出来上がるまでに、道具の準備、お米の蒸しから6日ほどかかる。
それには一人では大変で人手がいると効率的に短時間で準備できる。
と言っても発酵は人の手だけではできない。
湿度、温度、時間など自然の力を借りて出来上がる。
アスペルギルスオリゼーと言う日本糀かびによる発酵である。



最初はここでお味噌を作るのに糀を作っていたが、今は糀から寒糀など作り、京都のお店にも置いていただいている。
手伝っていただいた人たちへのお昼ご飯は糀尽くし。
鶏肉は糀とハーブ類を入れたものに漬け込み焼いたもの、大根の糀漬物、糀入り卵焼き、そして豆腐ようとお味噌汁。
豆腐ようは最初私が始めたが、今は住職が取り組んで、美味しくできている。



他に塩糀、甘糀も用意して試食、みんなの顔が発酵したようにキラキラしてきた。
年末行事の日野菜漬け、野沢菜漬けは虫に食べられいつもの4分の1、白菜漬け、キムチはできない、こんなことは初めてだ。
小さいけれど、大根の沢庵はできそう、新住職の沢庵の出来具合はどんなになるのだろう。






アオゲラ アオバト アオサギ

2022-12-01 09:52:26 | 自然の不思議

いよいよ師走となり、急に雨が冷たくなった。
小春日和が続いた11月、毎朝「どん、どん、どん」と叩き起こす者がいた。
アオゲラだ、2階の板壁を叩いて、とうとう10センチほどの穴を開けてしまった。
その音を聞きつけると外に飛び出してアオゲラを追い払う。
最初見つけた時は穴に頭を入れていたが、最近は穴も大きくなり外からは嘴が見える。

畑にいた時、聞き慣れた鳴き声がした。
あれは確かアオバトだ。でもこんな秋に聞いたことはなかった。どうしたのだろう。
それも2回ほどで、いつしかその鳴き声も聞けなくなった。
暖かい秋に迷い込んだのかな。

そんな畑や森の上を悠々と滑空するのは、アオサギ。
青鷺のコロニーの木を切られ、最近はここの近くに引っ越してきた。
無農薬の田んぼや畑は餌場になっているのだろう。



唐辛子

アオゲラ、アオバトと言っても色は青ではない。
日本の風習として緑を青と表記する。
その理由を手元の本で調べたが分からない。
色は黄緑、ひわ色、柳色、苗色とでも言おうか。
英語ではGreenになっている。それぞれの前の表記に Japaneseとあるので日本固有の種なのかも知れない。
また、青鷺はまったく違って、GLAY、そう、見た目も灰色だ。
色の表示は難しい、それぞれの文化に基づいているのだろう。



師走となり昨日から冬に突入した、という感じだ。
雪が降る前に畑の野菜を避難させなければならない。
まだ畑は青々としている。そう、緑の畑です。