最近の気候は、変化が大きい。
一晩にして別世界が出現する。
ちょうどここでは年末の麹作り、お味噌作り、お餅つきの時になる。
部屋は薪ストーブが焚かれ、大勢が集まっているので熱気で暖かい。
しかし一歩廊下に出ると冷気が鼻を突き、足の裏から寒さが走ってくる。
でも、外に出る時は完全防備で身を固めるのでむしろそれほど寒さを感じない。
寒波が続くとそんな中にも楽しみがある。
世界が真っ白に覆われると一種の聖地に生まれ変わる。
白という色、全てが白一色になると自分は消え、何かに包まれる温かな安堵ような気分になる。
これは毎回感じる不思議な体験だ。
そして寒さが作る摩訶不思議な芸術作品。
でもそれは儚さと危うさを秘めて、温度、湿度の微妙な上に成り立っている。
窓ガラスのレースは数時間で消え、2メートルにもなった氷柱は数日で落ちてしまった。
無事年末の行事が終わり、キムチ、浅漬け沢庵、白菜漬け、大根寿司も終え、今おせち料理を作っている。
明日には来客が4人となり、賑やかな大晦日になりそう。