「よく散歩にいけるね。」とここの住人からも言われている。
猪を見てから、流石に私もはらはらどきどきの散歩になっている。
だからまだ暗さが残っている早朝とかは避けているのだが、もうハナがじっとしていない。
窓越しに私の顔をじいーっと見るので、どうしても行かざるを得ない。

ヒヤシンスが咲き始めた。終わったら土に植え替える。その頃には雪が解けるだろうか。
その散歩のお伴を私なりに見つけた。
「みんなの歌」の本、これは息子が小学生のときのもので私の懐かしい歌も満載されている。
それをポッケに偲ばせ、忘れた歌詞を見ながらできるだけ大きな声で歌う。
次は笛、と言っても練習用のもので音を出すだけのもの。
最初、音が出なかったがある時から急に音が出るようになった。それを吹きながら歩くのだが、右手が冷たくなって途中からポッケの中へ。
それとこの音が私には苦手だと言うことが判明した。
いい音ほど私の頭を切り込むようでこの頃はもう笛を止めてしまった。
折角横笛を習おうとしたけれど、私には合わないようだ。
それで思い出したのが「鈴」。
これは私が独身の時、最初に行ったスイスで買って来たもの。
まさか今になってそれが役立つとは、時間と言うのは本当に不思議なもの。
これだとポッケの中で鳴ったり、手袋の手にも持って鳴らすことができる。
「シャン、シャン、シャン。」トナカイのような牛のようなメルヘンチックで気に入った。

鶏の餌やりとお風呂焚きの当番が一番の大雪の時に当たり、目の高さに迫った積雪。
鶏小屋から本堂を見て。
ところが、一番怖いことがあった。
それは路面の凍結。数年前私はこの道路で滑って腰を打ち、それ以来負荷がかかると辛くなってしまった。
ハナも今では座ることができないほど後ろ足が不自由になっている。
だからもう無理はできない。もしここで転ぶと歩けなくなるかもしれない。
駆け足になるハナのネックヲ-マーを掴み、途中から引き返して来た。
道の両側の田んぼにはまだ猪の足跡は見られない。
どうか、これからも出逢いませんように!
こんな呑気なことを書いている冬、世の中は物騒なことや倫理観の問題などが話題になっている。
今日から高浜原発再稼働、北朝鮮のミサイル発射の準備らしきニュースが報道された。
価値観の違い、経済の格差などいろいろなことが絡み合い、これらをなくすことは難しい。
でも,人間の命と言う原点に立ち戻れば自ずと分る筈、と言うのはあまりに楽観的なのだろうか。

羊さんのような秋田犬ハナ。










