先週のNHKの日曜美術館で皆川明の「つづく」というタイトルの番組をしていた。
彼は元は服飾デザイナーをしていたが、今は絵本など美術全般にわたって活動をしていると知った。
ファッションというと今までは流行の先端を走って牽引しなければならない職業だと思っていた。
ところが彼は違っていた。むしろそこに疑問を持ち「長く着られるもの,100年つづくもの」を目指した。
使い捨て,すぐ飽きてしまうもの、でなく、大事に大切に愛おしんで着てもらえるもの,それを根底に据えた。

つづく、継ぐ、伝える、繋げる、繕う、考えてみるとどれも「つ」が付く。
なんだろう、この「つ」不思議に思って調べたがはっきりした答えが見つからない。
分ったのは、断つは糸を切ることで、継ぐは糸をつなげること、だとか。
そう言えば、私も母から貰ったものを着ているし、母に編んであげたカーディガンを今私が着て、亡くなった弟のセーターを娘が着ている。
また、私が着たコートを子供らが着て、大きくなったのでまた私が着ている。
そして、私が独身貴族?だったときにお給料の3倍ほどのコートを思い切って買ったものを40年経った今も着ている。

それらは単に思い出があってサイズが合うからと言うだけではない。
昔のものの方が素材もよく、丁寧に造られたもの,手作りというお金では買えない温かさがあるからと言える。
ほとんどが大量生産でなく、この目で見て触って時間を掛けて選りすぐったもの,そこには必ず物語があるからだ。
今のようにネットで宅配されるものとは全くそのものの温度が違う。

あれほど着るものにお金をかけていたのが、もう今は今までのもので間に合っている。
私の中では全然時代遅れとは思っていないし、むしろ歴史を感じる取って置きのもの,貴重な私の歴史になっている。
これからもあるもので、人生を謳歌したい。ちょっと気取り過ぎ?!


私も、ものを持つときに物語を持ちたいなと思っていましたが、最近は忙しさにかまけて、ものの語ることを聴き取れなくなっていました。
ということに、気づかされましたよ。