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よろみ村くらし暦

奥能登の禅寺での山暮らし。野菜作りと藍染め,柿渋染め,墨染めのくらし暦。来山者への野菜中心のお料理が何よりのおもてなし。

梅雨

2014-06-30 23:18:26 | 日記

梅雨らしい雨だった。
まだ蒸し暑くない。しっとりとした湿り気が満ち、その中に雨音がある。
閉じ込められているのでなく,はみ出しているでもない。
聞くともなしに耳に入る。慎ましやかな心地良い音である。

その音を邪魔せず,むしろその音の伴奏するように娘がピアノを弾いていた。
娘は雨をたのしみ,雨は娘をやさしく受け入れてくれた。
17日振りの雨は野菜にとって慈雨となる。それは人にとっても恵みの雨となった。

雨が降ると、野菜が育つ。
朝穫ったキュウリが,もう夕方はまた大きくなっている。
雨が降ると、急に草も伸びる。
野菜穫りに畑に出たものの,籠を下に置き,急きょ草取りを始めた。
一旦草取りに入るともう止まることができない。
雨は土は草の根っこまでやわらかくしてくれたお陰で、おもしろいほど簡単に抜けた。
胡麻のところ,落花生のところ、人参のところ、気が付くと夕方となり,母がデイサービスから帰宅する時間になっていた。

雨が続くと雨嫌いのトマトが気になる。
梅雨は、しとしとがいい。
どうか,つつましく,終わってください。



7月の金沢での展覧会用のDM 「藍色の夏」



冷やしうどん,あるもので,トウモロコシは去年のもの,できたブロッコリーの2番手も添えて。










我が家の野菜図鑑-玉葱ー

2014-06-27 20:48:18 | 畑仕事

玉葱、これさえあれば何でもできてしまう,それほど万能野菜と言える。
その玉葱は,実は作るのにちょっと難しい。

その昔,みんなで作っていた時,小さいし,少なかったので年間どころか,数ヶ月でなくなってしまった。
それから各家で作ることになって,それぞれの試行錯誤が始まった。

9月の種蒔きから始まり,苗作り、定植,冬越し,春の追肥,草取りを経てようやく収穫になる。
5軒のうち,いつも大きく作る家が1軒ある。いつも小さく作る家が4軒ある。
そして今年,ようやく大きく作る家に昇格した我が家。
その秘訣は,草取りにあった。
今年,娘が草取りに参加した。気を良くしてか住職も草取りに力が入った。
その結果,今までない収穫が期待できそうだ。

収穫時は葉が倒れて球に茶色の皮が張って来たとき、できることなら晴天が続いた後がベスト。



ここ数年,実は母の弟から玉葱をコンテナにいっぱいいただく。
そのため玉葱はふんだんにお料理に使えた。
しかも余るほどで,最後は芽が出て中味がふにゃふにゃになってしまった。
その時,教えた貰ったのが,そんままもう1度土に植えるとのこと。
その結果,不思議なことに1個が3個に分蘖し、もう1度膨らんでぱりぱりの玉葱になった。



畑の中に,突如宇宙基地?

新玉葱の食べ方は,生のスライス。
今年はまだ畑に,随時載せようと思っている。

いよいよ夏野菜が穫れ出した。
ズッキーニ,キュウリ,食卓は緑。でも,トマトや茄子はまだ先です。












我が家の野菜図鑑-人参ー

2014-06-24 20:42:06 | 畑仕事

その当時人参は私の得意とする野菜の一つだった。
母から人参は競って大きくなるので,種を蒔く時は厚くびっしり蒔き,葉と葉が触れ合ったら間引きながら育てることを教わった。
実際その通りにしてりっぱな人参が穫れた。

その後,どうした訳か失敗に続く失敗が続いた。
種を蒔き数センチに育った頃,黒い蛆のような虫に食べられ,間引きどころか数日で人参が消えてしまう,そんな事件が発生した。
そこで種蒔きを早め、虫が出てくる前に大きくするようにしたが,やはり同じことになった。
次なる手は,ネットを掛け外からの侵入を防御したが,私の試みは見事に破られた。
そこで,ハタと気が付いた。もしや,肥料のぼかしに虫が寄ってくるのではないか、と。
そこで2回目はぼかしなしで,その上ネットも掛けて様子を伺ってみた。
それが功を奏したのか今も順調に成長しつつある。

いつも人参は,他の野菜の彩りとしてその存在を発揮していた。私もそれで不満はなかったし,そんなものだとも思っていた。
しかし,今度は人参を主役にしたメニューを作りたくなった。
例えば,人参グラッセとかきんぴらとかナムルとかを食べたい。

時なし人参もあまりに遅く種を蒔くと大きくなる前に冬が来てしまう。
そして3回目の人参も肥料なしでネットで覆って時を待った。
種蒔きから2週間,おそるおそるネットを外した。すると葉が行儀良く幅2センチほどの緑のラインが見えた。
柔らかい葉はまだ太陽の日を浴びてない初々しさがある。
その後は7,8センチほど伸びたところで間引きして追肥をし、土寄せする。
これでようやく私なりの人参の作り方のセオリができた、と思っている。

夕飯の味噌汁の間引いた人参,と言ってもほとんど数センチのほとんどが葉っぱだけの人参を一口食べた。
その匂いと味の強烈なこと。もうおいしいとかと言う範疇に納まらない。
人参だけのお料理って,おいしいのかな?ちょっと不安になった。



2回目の人参。



ある日の夕飯。鶏肉のタンドリーチキンと野菜炒め。芽を欠いたジャガイモのサラダ。畑のレタスと鶏さんの茹で卵を入れて。







我が家の野菜図鑑-夏大根ー

2014-06-23 20:48:25 | 畑仕事

我が家では,冬野菜の白菜,大根と玉葱,里芋,ジャガイモは住職が受け持つ。
その他の野菜を私が担当する。

大根はやはり冬,瑞々しくて甘い,それが大根。
だから夏はいらないと思っていた。しかし夏大根をここの住人から戴いて食べたところ充分おいしかったのだ。
しかも味噌汁の具にも煮物やおろし大根にも大いにその威力を発揮した。
そこで夏大根に今年はトライ!

夜,ここの住人とお風呂がいっしょになり、野菜談義が始まった。
ああだこうだと自分の内を披露、そこで自分の失敗に気付いた。

「みんな花が咲いてしまって大きくならないの。」
「それ,冬大根の種でしょ。」「そう。」「私も最初やったわ!」
二人の笑い声が浴室に響いた。
もったいない精神を発揮したばかりに,結局は間が抜けた結果を招いてしまった。
そう言えば「ふしぎの植物学」に書いてあったわ,冬野菜は寒さで糖分を蓄え,春の暖かさで花を咲かせると。
秋蒔きの大根の種を春に蒔て失敗したのは理に適っていたのだ。

二人の失敗自慢の声は浴室いっぱいに溢れていた。
隣人との裸の付き合いの成果だろう。
失敗して学ぶ。失敗しないと学べない、これが私の野菜作りの秘訣らしい。



散歩中に見つけた木いちご。
昔,木いちごは黄苺だと思っていた。





雨の朝

2014-06-22 07:28:21 | 日記

今日は坐禅も朝課もお休みの日曜日。
住職は留守,家人もまだ眠っている。
そんな日曜日の朝,起きると雨が降っていた。
久々の雨,待っていた雨,しかも音も立てずに降るこころから望んでいた梅雨の降り方だ。

アールグレイをいれる。安物の紅茶は肝心な香りが際立たない。
そこでチャイ風に仕立てる。
カルダモン,ローズマリー,生姜を擂りおろして煮出し,最後にシナモンをふりかける。火から下ろしてさっとミルクを流す。
わたし流と言うより,その場流。

雨が降ると心まで濡れてしっとりする。心を水に浸すと、こころなし心に重りが付いてからだが動くことを抑える。
晴れると心はもう畑に一っ直線に飛んでゆく。
頭に麦わら帽子、足に長靴,手には軍手を付けて,心そわそわ,畑中をうろつく。

それも今日はお休み。
どうか,家人がゆっくり眠っていますように。
愛犬ハナも短い散歩を終え,廊下で長い足を投げ出してくつろいでいる。
若いボーイフレンドのお誘いにも,動こうとしない。

庭の山法師も雨が遅いのをなじっているのか、白い衣が薄紅くなってきた。
ドクダミだけが白い十字を切って天を仰いでいる。





岩絡み