よろみ村くらし暦

奥能登の禅寺での山暮らし。野菜作りと藍染め,柿渋染め,墨染めのくらし暦。来山者への野菜中心のお料理が何よりのおもてなし。

春眠

2015-04-30 20:44:49 | 日記

春眠暁を覚えず、と言うが、朝は明るくなると同時とは言わないが、早く目が覚めてしまう。
その理由は、、。

動き出すと止まらない。体調を崩した2週間を取り戻すべく動きっぱなしのここ数日である。
30×20往復+50×10往復+α=X 多分3、4キロになるだろうか。
これは今日歩いた家の中と畑の距離の概算である。

我が家と庫裡と宿坊を行ったり来たり、2階と1階を行ったり来たり。
しかも仕事は数種の仕事を同時進行。
今日は枕カバーと座布団カバーのお洗濯と我が家のものなど3回ほど。
その座布団を外に干して取り込んで。
畑は水やりとハウスの中の発芽した野菜をポット植えと水やり。
また参道の坂の近くの蕨取りと灰汁抜き。

家の中はいつもなら見逃してしまう隅や桟などを拭いて回ったり、細々した仕事。
ついでに物置の整理、ハナについたダニ退治、ハタハタの干したものを取り込んで。
そうそう、マットもついでにお洗濯して、もう動き出したら止まらない。

そんなんで、もう夜の9時過ぎには知らぬ間にこっくり、こっくり。
このところの就寝時間は、9時半です。
そんなんで、朝は5時半には目が覚めてしまいます。

まだまだ細かいことはあるのですが、もう眠くなりました。
この連休には22人がここに来山します。
3泊4日、約30人分の典座が始まります。
一応メニューを決めましたが、どうなりますやら。



恒例の屋根の上の布団干し



春の山菜










種蒔きートウモロコシー

2015-04-26 21:12:11 | 畑仕事

日曜になのに、6時前に目覚めてそのまま起きてハナと散歩に出掛けた。
参道を下りると、ハナは右、私は左を行きたかったが、今日はハナに従った。
私の手にはキブシと蕨。いよいよ蕨の出番だ。

午前は畑仕事。ハウスの中の芽が出たのをポットに植え替える。
ここは寒いので、ほとんどの夏野菜の種はハウス内に蒔くことになる。

ここの者はトウモロコシもハウスに蒔くが、私は数年前から直播きにしている。
理由の一つは、ハウス内だとどうしても徒長し易い。それと2度手間になる。
だから畑に蒔く半分の面積を軽く耕し、畝はほぼ平にする。その後土寄せするので、最初は低い方が仕事がやり易い。
畝と畝の間隔は土寄せが3、4回できる位開けて置く。それと受粉し易いようにほぼ正方形の畑を用意するが、種蒔き用はその半分でいい。
トウモロコシは大喰らいだから種の5センチくらい下のところに肥料を入れる。
1穴に3粒蒔き、発芽したらその一粒を残して後の二つは間引きせずに違う畝にそっと移植する。
それを土と混ぜ、そこにたっぷり水を撒く。
種を一関節ほど深く土に押し込み、土をならしてまた水やり。
その後籾殻を掛け、寒冷紗を被せて終える。

それと並行してシーツ類のお洗濯と家の方付けをする。
午後家の片付けをしていると、門前の友人が行者ニンニクと山独活を持って来てくれる。
春のなるといつもわざわざ届けてくださる。
休憩がてらコーヒータイム、地元の人なので「まれ」と新幹線効果の話題になる。
今度はおみやげに「柿酢」をプレゼント。
こんな物々交換はうれしい。

また夕方ハウス内の仕事。乾いたものは水をやり、寒冷紗とビニールと新聞紙を掛けて保護。
家に戻って夕飯の支度に掛かる。
夜、空は天体ショウ、三日月と木星が並び、その下に金星が輝いていた。
2週間のロスを取り戻すべくフル回転なので疲れました。
でもそんな時に夜空を見上げると、ほっとします。

明日も快晴とか。
明日は屋根の上の布団ショウになる。
色とりどりのお布団が屋根に並びます。

そう、与呂見盆地はピンクショウです。







木蓮の紅白の花びらの艶やかなこと。












テニス バルセロナ大会

2015-04-25 22:02:15 | 日記

お風呂上がり、テレビを付けテャンネルを替えると、錦織圭の準決勝をしていた。
基本的に運動は好きなのだが、やはり自分がして来たスポーツはつい見てしまう。

準決勝の相手はクリザン、初めて聞く名前だ。
結局6-1、6-2のストレートで錦織が勝った。
応援をしているのだから勝ってうれしいのだが、あまりのあっけなさに見応えはなかった。
ほんとうに勝手なものだと思う。あくまでもこちらの都合で見てしまう。

前回のウインブルドンの試合よりは動きが素早く対応に余裕さえ感じられたが、それは相手次第なのだろうか。
気になるのはファーストサービスの入る率が低かったこと。
さて、決勝は誰とどのような試合になるのだろうか。

見る側は何とでも言えるが、する本人はいつでも真剣だ。
錦織の笑顔が見られますように。

今、与呂見は桃も八重桜も満開だ。
雪柳とチューリップも開き、陽気も春爛漫。

そして今日の春のお仕事は、シーツ、掛け布団と枕のカバー、毛布類のお洗濯。
お陽さまの光をたっぷり浴びて、気持ち良さそうに風になびいていたっけ。
それと、冷蔵庫のお掃除。
冬は台所全体が冷蔵庫になるが、いよいよ冷蔵庫に残り物を入れないと具合悪くなる。
自分でも驚いたが、忘れかけの残り物があったりして、危ない危ない!
上から下まで全部出して点検し、室内をきれいに拭いた。
きれいさっぱり、これで連休のお客様を迎えられる。
外も中もきれいなのは、心まで洗われるよう。



これは葉山葵、こちらではセンナと言う。
連休の来客用に2センチくらいに切り、熱湯を廻しかけ、すぐ瓶詰めして急冷。
ツーントした山葵味が楽しめる。








春のお仕事-2015-

2015-04-24 20:50:49 | 畑仕事

この時季畑仕事と5月の連休の現成公案の勉強会の準備がある。
いつものことなのだが、今年は今までになく風邪で2週間ほど何もできず、その上三越での展覧会と来客が重なった。
この4月だけで9人の来客があり、その度に対応している。
でもそれがけしていやなのでなく、むしろ楽しいのでつい時間が取られる。
昨夜も4年振りの友人との語らいで夜の12時を回ってしまった。
先日の東京では中学からの友人の家でついつい2時近くまで話し込んでしまった。
それでも翌日は早朝から動きだし、今日もようやく朝課の声が出せるようになり、いつもの生活に戻った。

風邪で種蒔きが他の人より2日遅くなり、今日ようやく発芽したズッキーニ、キュウリ、トマトの1部をポットに移植した。
今年、住職が用意してくれた種蒔き用に土の中の籾殻が多く発芽が心配だった。
大きな種はいいが、トマトや茄子などの小さいものは籾殻に邪魔されてうまく発芽できない。
そのせいか、いつもならきれいに揃って発芽するのが、今年はバラバラに芽が出ている。
文句があるのなら自分ですればいいと言われたりするのだが、今年は体調を壊し、今年に限って籾殻が多いと言うのも皮肉なものだ。
後になって思ったのだが、そのとき自分で土を入れてそれを篩に掛けて土の量を増やせば良かったのだ。
しかしその時はまだ体が重く頭も働かなかったのだから仕方ない。



苗箱に土を入れて種を蒔く。



ビニールハウスの中。ここに5軒が共用する。
隣の芝生ではないが、お隣の生育状態が気に掛かる。

ここでは種の多くをピニールハウスの中に蒔く。
中での仕事は今日などは暑くて汗を掻いてしまった。
途中で1枚脱ぎ、外に出ると風邪に当たると今度はちょっと寒い。
また風邪を引かぬように着替えようかとも思ったが、家に戻るのも面倒なのでそのまま夕方まで。
そのうちに乾いて、今度は家の中の片付け仕事に移る。
連休の来客は宿坊だけでは足りなく、我が家も解放するのでたいへんなのだ。
でも,この機会に大掃除ができると思えば、それも気持ちがいい。

久し振りに朝、ハナと散歩をする。
お遍路前からだと約1ヶ月が経っている。
ハナの後ろ足を引きずる回数が多くなった。
頭上の樹々から聞こえる鳥のさえずりの数も大きさも増えて来た。
心配なことと気分がいいことと、春の始まりは変化が大きい気がする。
この数日の陽気で、与呂見盆地は春の盛りを迎えた。

今日帰った友人は幸せ者だ。
花の参道をくぐって帰路につけた。
連休の来客には、今度は新緑が迎える。
これも、やはり幸せ者と言えるだろう。
せめて、晴れてくれればいいのだが、、。



甲府から持って来た独活が毎年出てくれる。







春の境内

2015-04-20 10:28:09 | 自然の不思議

ここ奥能登のしかも石川県内で一番気温が低い与呂見にある龍昌寺の境内にも春がやって来た。
それでもいつもの年より早いくらいだ。

薄紅色のソメイヨシノ、八重の濃いピンクの桜、まだ蕾みの枝垂れ桜。
赤い椿、白い侘助その下には立金花、そろそろツルニチニチソウの紫もちらほら見える。
ハクモクレンと魔女の爪ほどの濃い燕脂色の木蓮。その下には馬酔木と雪柳が緩く人を招くようにおいでおいでと咲き始めた。



裏の境内と参道は父が甲府から持って来たラッパ水仙が帯状に黄色の天の川が流れている。
もうすぐやはり父が植えたライラックが咲く。
そうだ、やはり父が畑から持って来た桃の花の桃源郷を作ってくれる。



人が去り、それでも春になると樹々は花を咲かせる。
晴れている日はそれが眩しくて、うれしくてその中を散歩する。
しかし、今日のように細い雨が降り灰色の空に覆われると、その明るい黄色も、華やかなピンクも心なし虚ろげだ。

明日は東京、展示して初日だけいて、トンボ帰り。
気分を替えて、次は連休に来られる20人ほどの食事のための山菜集め。



自然は動いている。
むくむく、もぞもぞ、ぐんぐんと。
私も。