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よろみ村くらし暦

奥能登の禅寺での山暮らし。野菜作りと藍染め,柿渋染め,墨染めのくらし暦。来山者への野菜中心のお料理が何よりのおもてなし。

どきっ!

2015-12-28 21:25:36 | 自然の不思議

よろみ村の暮らしでそのほとんどが特に決まりがない。
その中で当番が決まっているのが薪風呂の風呂焚きと鶏の餌やりを女性5人が受け持つ。
ちょうど私の当番だった。
今の鶏になってから、産んだ卵を鶏が食べてしまうので,その前に卵を確保しなければならない。
その1回目が7時半、小屋に入ると「どきっ。」小屋の隅で1羽倒れているのを発見。
できるだけ見ないようにして、卵を確認したが「0」。
餌やりをして外の水槽から水を汲み,バケツに水を注ぎ戸を開けて外に出ようとしてところ鉤が架かってしまい出れなくなってしまった。
流石に焦って板と網の隙間から外を見ると30メートル先に住民の後ろ姿が見えたので大声で「出して!、出れなくなったの!」と叫んだ。
一瞬,もし誰かいなかったらどうやって外に出れるだろうかと考えていた。
小屋は、貂などが入らないように小さな隙間も塞がれている。
ハナが外で心配そうに私と見ていた。
多分、ハナが誰かに知らせてくれるかもしれない。



家に入るところのハナ用の階段。

どうにか私の声は届き,外に出ることができた。
どうして鍵がかかってしまったのか,分らない。
その鶏は,土の下深く埋められた。

次の日も当番。
いつもならホワイトクリスマスになるのに,今年は暖冬でわずかに地面が白くなった。
家を出て,家を振り返ると「どきっ。」我が家の白い屋根に白鷺が止まっていた。
雪の屋根が白鷺が止まることで,まるで白鷺城に見えた。
急いでカメラを持ちに行き、シャッターを切った途端に白鷺は空に飛び立ってしまった。
よろみの白鷺城はまぼろしに終わった。



26日味噌作り。
27日お餅搗き。
小矢部のマリオのパン屋さん一家とそのお友達の計10人と、近くの友人、例年の仲間たちと総勢26名ほどが朝から夕方までお祭りの賑わいになった。
いつもなら雪が積もったよろみなのだが,今年は暖かく,それが終わるとキャッチボールをする人、ギターを奏で太鼓を打ちならす人など、庭には音楽とボールの音が鳴り響いていた。



梅雨の窓ガラスから外。

もう10数年前になるだろうか,まだ子供らがいた頃,お味噌もお餅も今の倍近くをしていたので朝早くから夜の9時頃までかかってしまった。
それはそれで賑やかで楽しかったが,今の余裕の行事もまたいいと思えたのは,歳のせいでもあるのだろうか。
明日は大掃除、本堂、庫裡など終えたら,我が家の小掃除をせねば。
そしておせち作りで,今年も暮れそうだ。

先ほどから「どどどっ、どどどっ。」と屋根雪が落ちる音がしている。
いよいよ本格的に降って来たようだ。
明日は銀世界が広がっているだろう。














見た!

2015-12-20 21:40:18 | 自然の不思議

私は見た!白いのと黒いのと。

ここに来て30年になるが,初めてのもの。
今日夕方、頼まれた暖簾を仕上げ、それを届けに住職が輪島に行ってくれたので,私がハナの散歩をすることになった。

参道を下ると下の道路際の車庫の屋根が見える。その上に何と白鷺が止まっているではないか。
実は昨日東京からきたカメラマンを能登の朝市に案内すべく車を出すと、この道路に白サギを発見した。
下の道路にも1羽、青鷺はいても白鷺は今まで確認したことはなかった。
そして今日、またしても白鷺に遭遇、これは幻ではない。

そして,またまた初物?に出会した。
前方、2、30メートルだったろうか。黒い物体が左の山から駆け下り,田んぼを横切り,右の山に掛け登った。
最初、それが何なのか分らなかった。「あー、もしや、、、」
ハナのネックワーマーを掴み,道にあった折れた木を持ち音をさせながら少し足早に歩き始めた。
すると,また黒い物体が道を横切った。
もう,これはあれでしかない。「猪だ。」

大分離れていたからまだ冷静にしていられたが,正直怖かった。当りは薄暗くなっていたので早く境内に着きたかった。
でも,大きな音をさせると、もしかした振り返り,こちらに向って来るかもしれない。
ハナを離すと追って行くかもしれない、でも足を時々引きずる状態では反って怪我をするだろう。
どうにか気付かれぬうちに戻ることができたが,その獣臭がいつまでも私を追いかけて来た。

いやあ,大きかった。もしこちらに向って来たらひとたまりもないだろう。
怖い,怖い。あの真っ黒い物体は不気味で,しかも匂いが強烈だった。

何と言う一日だったろう。
白と黒の私との初顔合わせはその色が示す通りの出会いになった。
白鷺はどうしてここに?
猪はここまで来ていたの?
これから田んぼや畑はどうなるのだろう。
そして,私はもう夕方の散歩はやーめた!



蕪寿司用の白い蕪と麹。



黒豆と小豆。ころころの黒と赤は大歓迎。









ミニマリスト

2015-12-19 21:56:27 | 日記

先日の朝日新聞のコラムにミニマリストに付いての記事が載っていた。
辞書で調べると最小限網領派とあり,歴史的な区分では政治運動にも関与していたこともあったらしいが,この記事に関しては生活面の姿勢のことになる。
その実践者の言葉とその部屋の写真が載っていた。
私が見る限り,家具らしき物はなく、人の息づかいが感じられない殺風景な殺伐とした空間でしかなかった。

物を持たない,持たなくともパソコンなどの機器があれば事足りるという生活スタイルらしい。
物を持つ煩わしさから解放されたすっきりした暮らしができると言う生き方のようだ。

今ようやく気になっていた冷蔵庫、冷凍庫、台所、物置、藍小屋の整理が終わり、冬支度の漬け物、沢庵の浅漬け、日の菜、野沢菜、蕪寿司がおわり、今キムチに取りかかっている。
キムチは今年白菜が虫にやられてできないとブログに書いたところ、友人がわざわざ大きな白菜を10個ほど持って来てくれた。
キムチのたいへんさから今年は解放されたとどこかでほっとしたところに届いてしまった。

あっても作らなくてもいいし,貰っても作らなくてもいいのだ。
でも,面倒、たいへん,と思いつつも,やはり始めてしまう。

お米や野菜作りに関わっている者には,保管するスペース、加工する道具などが必要になるので自ずと物は増える。
自然と関わって暮らしている者はどこかで自分が主体と考えにくい。
頭で考えて、いる,いらない,と言う生活は無理がある。

確かに現代は必要以上に物があり、それが生活空間を埋めつつある。
でも,無機質な空間がけしていいとは私には思えない。
仕事柄、布類、古着が箪笥の何竿かを占領し,その整理ができない。
なくなった母親の衣類などもまだ一部は手元にある。
いつかは整理、処分しなければならないと思っている。
しかし、今の私には手放すことはできない。

ミニマリストの行為は人類がここまで築き上げて来た文化歴史を全否定するようで、賛同できない。
どこかで自分の好きでない物はすべて排除するとか、気に入らない物はどんどん、さっさと捨て去る,その潔さについていけない。
それが物だけでなく,人間関係にも通じるようで,ちょっと怖い気がする。
面白みがなく,ゆとりもなく,ぎすぎすとした音が感じられ窮屈になる。

かつて私はかな書道を習っていた。その中でも藤原佐理の継ぎ色紙が好きだった。
そのかなの線のりりしさ、そして仮名書きの紙面の空白が美しかった。
でも,その空間はけして何もない、のではなく、書かれたかな文字と文字が響き合う空間だった。
その空間は、書かれた文字があったからこそ生まれた空白だと思っている。

それでも,この冬はできるだけ整理しようと思っている。
私の最小限を探り当てながら。



これは毛布にくるまっているハナ、そのしっぽ。



ストーブの周りで白菜を干して。







暖冬異変

2015-12-16 19:59:18 | 自然の不思議

やはりこれを暖冬異変と呼ぶべきだろうか。

食卓に甘い物や暖かい物が載ると、ハエが寄って来る。しかもそれは動きが遅いのでなかなか離れてくれない。
時季はもう暮れ、いくら何でもこの時季までのハエはお目にかかっていない。

野良猫のにゃんにゃんは私を見かけると近寄って来てごろりと横たわって,撫でて撫でてとおねだりする。
両手でおなかや首元に触れると、「うん?」ごろりとしたもの当たる。
「うん?」畳の上にコーヒー豆のように、真ん中に筋が入ってぷくりとした物を発見。
「えー?」ハナの耳にも同じような黒い粒を発見。
「うそでしょ!」それはダニ、血を吸ったそれははち切れんばかりの大きさに育っていた。

今年、玉葱が不作でエシャロット状の大きさしかない。そのため私はできるだけ他の野菜で今まで賄って来た。
カレーは大根、ズッキーニとかでどうにかやってきたのだが、いつもだったら春になって発芽していたのが芽が出て来た。
ジャガイモも既に芽が出て来ている。

おかしい,ここに来て30年、こんなことは初めてなのだ。
大根と蕪はそれこそ大きな根っこに育った。

先日から物置、冷蔵庫、冷凍庫、などの片付けをしているのだが,暖房も必要なく仕事が捗った。
千枚漬け、蕪寿司などの漬け物を漬けるにも寒さを感じることもなく仕事がやりやすく助かった。
でも,塩加減を強くしないと心配になって来た。

この分だと、来春からの虫の大発生の心配も出て来た。
今まで,消毒、殺虫剤も使わずに来れたのも積雪などに依るところが大きい。
寒いのは辛いけれど,田んぼや畑のことを思うと雪を乞うしかない。

その雪が明日の夜から降るらしい。
いよいよ,与呂見の冬が始まる。



冷凍庫の整理したところ、リンゴジャムと柚子マーマレードを発見、それを使ったケーキ。
奥の物は黒豆とそば粉を入れたもの。
先日の胡桃、レーズン、黒豆を入れたものを入れると3個も焼いてしまったので,ご近所にお裾分け。



蕪寿司用の魚を買うついでに,地元の鯖を発見、シメサバ用に塩漬け。













双子座流星群

2015-12-14 21:01:40 | 日記

今日が双子座流星群のピークと知り,夕飯後に外に出た。

ここ龍昌寺は闇の中に在る。
街に遠く、村の光も届かない,都会から来た人はこの暗さに驚き,怖ささえ感じるらしい。
だから天体観測には絶好の場所と言える。
後は晴れていること,この条件が今晩揃った。

待つこと10分くらいだったろうか。
流星は音もなくカシオペアを射り、天の川を突き抜けた。
一つ目はこちらの心準備もできないうちに意表を突かれ、消えた後に流れたことを確認できた感じだった。
次からは見逃さないぞ,と見張るように,食いつくように夜空を見上げた。

もう12月も中旬なのに,夜空の下に寒さはなかった。

裸木の林に星たちが吊るされ,一足早いクリスマスを一人で楽しむ。
そうか,プレゼントはあの輝く流星だ。
一瞬にして消えたあの星、天の川を貫いた流星。



ケーキの中の黒い星たち。