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よろみ村くらし暦

奥能登の禅寺での山暮らし。野菜作りと藍染め,柿渋染め,墨染めのくらし暦。来山者への野菜中心のお料理が何よりのおもてなし。

お膳

2016-09-29 20:41:10 | グルメ

縁あって、精進料理家の藤井まり様から「ぜん」と言う雑誌に載せたいと依頼をお引き受けした。
私はてっきり「禅」の雑誌と思っていたところ、「The Zen」と言う経済界の人たちが載っていたものだった。
場違いとお断りしたかったが、締め切りが10月27日のところ9月中にと言われ、急遽献立を考え、写真を撮りやっと昨夜にメールして終えることができた。
作っても食べてもらえないお料理、結局は自分で食べたのだけれど、写真だけの参加で、作り方も、文章も載らない。
もっと詳しく知ってから参加を決めるべきだったと後悔した。



もずくはここの女性たちが採ったもの、他は畑から。
沢庵、パプリカの豆腐と野菜の詰め物、間引き大根のお好み焼き、茄子と満願寺の味噌炒め、胡麻豆腐、南瓜の豆乳スープ、蒸しさつまいも、黒豆と小豆の玄米ごはん、栗の渋皮煮

連日お客様がいらしている。
不意の来客、こちらがお招きした人、連絡を受けた人、その人たちは泊るので夕飯と朝ごはんを作る。
ちょっと疲れている時などは流石にちょっと面倒になることがある。
それでもやはりおいしく、気持ちよく過ごしていただきたいので、ちょっと無理してしまう。
でも、帰り際に「とてもおいしかった。」とお礼を言われると、もうそれだけで気持ちが晴れやかになる。

今日もお隣さんに来られたお客様は、私も知っている方で、ピアノの演奏をしてくださった。
別れ際に、「今度はゆっくり泊って、ごはんを食べにきてください。」と伝えてしまう。
やはり、紙上のお付き合いより、私情としてのお付き合いがたのしい。














栗の渋皮煮

2016-09-27 21:28:53 | グルメ

栗の渋皮煮をしたのは初めてのことだった。
しかも栗は住職が散歩の途中で拾ってきた柴栗なので小さい。
その中でも大きめのものを皮むき器を使い話をしながら、テレビを見ながらようやく800グラムになった。



ここで作り方を見ると、渋皮だけ残して剥かないと煮崩れになるとあった。
諦めようとしたが、ものは試しでそのまま重層で2回灰汁抜きをして、冷やした。



そこで味を見るとこのままでもおいしい。これで終わろうとしたがやはり最後まですることとした。
次に黒砂糖で煮詰めた。食べると何か足りない。そこで手元にあるラム酒に漬けてみる。
これで私なりの味となり、出来上がり。

やってみる前は面倒だなと思っていたが、やり始めると課程もおもしろくいろいろな発見もあって、自分なりのやり方ができた。
栗の形そのままを一口で食べられるのうれしい。
市販の栗のブランデー漬けはブランデーの味が勝ってしまっているように思われる。
栗の渋皮煮だと堅さや甘みが自分好みにできるのがうれしい。
どうやらやみつきになりそうだ。



境内を歩くと甘い香りが空気に混じってきた。
いつの間にか緑の葉の付け根に細かい金色の花が咲いている。
金木犀の秋になった。












激走!日本アルプス415km

2016-09-26 20:54:51 | 自然の不思議

どうしても見てしまうものがある。
先日の日本アルプス415キロメートル天空レース、そして今日の100名山、剣岳のテレビ。

ちょうど来客が立山に登ったことを話してくれた。
あまりのたいへんさに早く下山したいと思ったと。
ところが、私は下山の時は後ろ髪を引かれるようで、また登りたくなる、と話した。
それほど私は山に惹かれていた。
いや、今でも体力と時間があればすぐにでも登りたい。

レースの中で、彼らは自分の限界と格闘していた。
自分の限界とは何なのか、限界はあるのか、走りながら、足を引きずりながら、呼吸が苦しい最中、意識がもうろうとする中考える。
415キロをほとんど眠らず5日目になる前にゴールした望月さん、最初、記録更新を目指した。
それが反って苦難の原因となったが、幾多の困難を乗り越えた後に訪れた晴れやかな表情のゴールだった。
それぞれの人のゴールは神々しく、見ている私までが涙が出た。

人はなぜ過酷な状況を自分に課すのか。
限界に挑みたい、自分と言うものを追いやり、どんなものが見えて来るのか知りたい、今までの自分ではない自分に出逢いたいのか。
私の場合、ただ、あの山に抱かれたいだけ。大自然の中に身を置きたいだけ。
そう、かつての名前が示すように、生きる山、生山だから。
あの空気、あの雲、あの花、あの山、すべてが懐かしい。あの全てに出逢いたい。



岩シャジン、帰省した甲府の帰りに求めた高山植物。



私の青春時代の北アルプスの地図。もうぼろぼろになって張り合わせたもの。











秋の来客

2016-09-23 21:27:37 | グルメ

この春からこの龍昌寺を宿坊としてお泊りいただいている。
料理をするのは得意だが?お客様を御呼びすることが苦手で、そこに脱サラをして田舎の旅を案内する中川生馬くんと知り合いになり、そのお力添えで利用していただいている。

この9月の連休はサラリーマン、ウーマンに取っては絶好の休日。
そう言えば私はかつては連休を利用しては山登りをしていた山女だった。

今回はソニーに勤めていた頃のかつての同僚と言うことで、もう最初から打ち解けた雰囲気で、私までが一緒になって楽しい一時を過ごさせていただいた。
独身女性2人は話を聞いているとバリバリのやり手。
世界に飛び出して活躍している、一方でバイオリンでオーケストラに参加とか、もうスケールが大きい。
エンジニアの彼女はここにあった組木のパズルに嵌ってしまった。
私の弟がやはりエンジニアでどんな知恵の輪もいとも簡単にやり遂げていたので、私は旅先に知恵の輪があるとそれがおみやげとなった。
その組木を宮大工の息子の先輩が加工してそれに取り組んでいた。
これをするのにいくつかに人が別れる。
最初から関心を示さない人、あってもやる気がない人、あってもできない人、そして夢中になる人。
着た彼女は絶対これからもやり続けると確信している。

次ぎにきた人たちもやはりかつての同僚、2組の小さな子供らの親子。
その中の一人は、その組木を30分で組み立てた。今までの最短時間となった。
あいにくの雨模様だったが、境内にバッタを見つけたり、鶏小屋に入ったり、五右衛門風呂に浸かったり、坐禅をしたり、20メートルほどの廊下の拭き掃除に取り組んだり、ここなりのおもてなしができたと思っている。

居ながらにして、いろいろな方達とお話ができ、私自身も相手の暮らしを垣間みられ、そこでの楽しみ方、たいへんさの片鱗にふれることができる。
どこにいてもそれぞれの暮らしがある。
そこに自分と同じ価値観や考え方感じ方を見出すと、何故か旧知のの友のようなきさえしてしまう。

私はおいしいごはんを食べていただくこと、これが私にとっての最高のおもてなしと思っている。
来客の年齢、性別、予定など聞きながら、ここでできるものを作る。できるなら、ここでしか作れないものをと、意気込んでしまう。
お客様をお送りする時の笑顔が何よりうれしい。



1歳児のために、カボチャの煮物、卵豆腐。他にパプリカの肉詰め、春巻き、カルパッチョ、オクラとなすのの茹でたもの、茄子と満願寺の味噌炒め、手羽元のニンニク、生姜入り煮物、栗ごはんと味噌汁。



カボチャのポタージュ、寒麹漬けチキン、金時豆入りシェパードパイ、鯵南蛮漬け、ゴーヤとキュウリと糸瓜の酢の物、ガンドの刺身、ピクルス、茄子と満願寺炒め、間引きの大根菜のお焼き。

うれしかったのは、一番小さな女の子がもういっぱいいっぱい食べてくれたこと。
お母さん曰く「この子は、おいしいものしか食べないの。」と。









胡麻豆腐

2016-09-21 20:51:54 | グルメ

胡麻豆腐、と言うと精進料理の代表的な料理の一つである。
今までに、数えるほどしか作ったことがない。
最初、これを月心寺式の作り方で試みた。
何か神聖さを想い、できるだけ修行ぽく作ってみたかった。
しかも、自分で育てた胡麻を使って、最初から。

そんな気持ちから胡麻を作り始めた。
作り始めたのはいいが、採取の時季や方法が難しく、今も首を傾げながら収穫している。
収穫したものの、今度はゴミを除ききれいにするのに手間取り、胡麻を胡麻にするまで思いのほか時間がかかってしまった。
そんなこともあり、なかなか胡麻豆腐に行き着くまでに時間を費やしそこで足止めになったりした。

次に、その月心寺式の胡麻豆腐はまた膨大?な時間を要して、結局余程の覚悟と時間がないと作れないことになっていた。
ところが、他のやり方だと市販の胡麻ペースとを使い、あれよあれよと言う間に出来上がってしまう。
しかし、これだと余りに簡単過ぎて、お寺の料理とはお毬にかけ離れた感じがして、これまた私の気に入らない結果になった。

そこで、私流胡麻豆腐の作り方にようやく辿り着いた。



胡麻は畑で作った胡麻を使う。
それを炒って、擂り鉢で30分ほど丁寧に擂る。
黒胡麻50グラム、葛100グラム、水500ccをフライパンを使って練り上げて作る。
それに少々の塩を入れる。
食べる時に好みで山葵と醤油、またはタレを付けていただく。

ようやくここに行き着くまでに数年かかってしまった。
お客様がいらしたときにお出しできるまでになった。
感想は胡麻の風味とこくがあると言われている。

それぞれが、それぞれのやり方で作ればいいのだが、これを作るときくらい、少しは神妙な気持ちで作るのもいいのではないかと、、。



明日またお客様が来られる。
小さい子供さんがいらっしゃる2組の家族7名。
明日は、胡麻豆腐はありません。
ここの卵を使った卵豆腐の出番、1歳の子供向けに。