よろみ村くらし暦

奥能登の禅寺での山暮らし。野菜作りと藍染め,柿渋染め,墨染めのくらし暦。来山者への野菜中心のお料理が何よりのおもてなし。

穴子丼

2014-07-31 22:19:42 | グルメ

今日は我が家の1日遅れの、丑の日。
うな丼ならぬ、穴子丼を作った。

我が家の場合、養殖うなぎなら、穴子の方がいい、と言う住職の好みで穴子丼になる。
それも通常の食べ方とちょっと違う。
私が買う、スーパーの普通の穴子を、先ずお湯で付け汁を洗い流す。
市販のたれの甘さに我が家はついていけないのだ。だから付け汁を落とす作業から始まる。
次に、それに付いてくるたれの袋を切って捨てる。つまり、使わない。
そこで我が家のたれを作る。それには醤油、少しのみりん、そして水。それを鍋で煮て、そこに切った穴子を入れる。
今日はそこに満願寺唐辛子を輪切りにし、そこに溶き卵を入れて一煮立ち。
これだと少ない穴子でも大丈夫。

「久し振りだね、穴子丼、でも,まだちょっと甘かったね。」「でも、おいしいよ!」



新ジャガのサラダとキュウリの酢みそ和え。

穴子は穴子科で、うなぎはうなぎ科に属す。体調は100位で川でなく内湾で底引き網や釣り、籠で穫るとか。
うなぎは絶滅危惧種に指定されてしまった。いまだ生態が判明されておらず、その養殖も難しいとか。
乱獲が原因か環境の変化なのかそこらへんもわからないとか。

1日遅れの丑の日でもまだまだここらのスーパーにいっぱい鰻が売られていた。
そう、1年に1回、丑の日で、私は十分です。穴子で十分おいしいです。


いよいよ朝顔の季節になった。
心配なのは、蓮田の花の少ないこと。蓮は葉の数だけ花芽が出る筈なのにそれが見当たらない。
どうしてなのだろう。

夜空はいつものように、夏の星空が広がっていた。天の川も横たわって夏本番です。










ハプニング

2014-07-30 21:36:15 | 畑仕事

「出たっ!」「やられたっ!」
何が出たかと言うと、狸。やられたと言うのは、トウモロコシ。
いよいよトウモロコシの髭が茶色になって来たのでそろそろ熟れ時かと心待ちにしていたのに、その前に狸に穫られてしまった。
ネットもしてカラス対策は万全と思っていたのに、犯人?は狸だった。と思われる。
ネットは3メートル四方で角は杭を打ち、所々に支柱でネットを固定したつもりだったのに、それを押し分けて入ってしまった。
45本のうち10本ほど倒され、実を食べられた、と言うより食べ散らかしている。つまりムタムタにされてしまった。

トウモロコシは肥料をたくさん必要とする。元肥と追肥で大きさが決まってくる。
今年の出来は、あまり良くなかった。
もう少し畑に置いておきたかったが、茶色になった半分を捥ぎとり茹でたところ、やはり甘みも弱く粒も小さい。

私のトウモロコシの場所は家から遠く、誰よりも外から近い場所にある。
他の人のが無事で、私のだけやられてしまった。

今日母が骨折で入院となった。
4日前に家の中で転倒した。しかしその後も杖を突きながらも歩いていたので大丈夫かと思っていたが、今朝になって起き上がれなくなり、受診したところ入院することになった。
今日は展覧会の最終日、搬出のためにも金沢までゆく予定だった。
「あーあ。」ハプニング。
一瞬にして予定が崩され、急きょ金沢には住職が、私は病院、娘は残って家事やら犬の散歩やら、、。
いいことで予定変更だとうれしいが、大概はその反対に事は運ぶ。

夕飯は娘が用意してくれた野菜たっぷりのカレー。
しかしそこにはまだ帰山してない住職といつもの椅子の母の姿はなかった。



これはズッキーニ。大きさは40センチ近い。



4メートル近い向日葵。これもちょっとしたハプニング。こんなのはたのしいな!







猟犬と良犬

2014-07-28 21:32:18 | 日記

秋田犬のハナと1時預かりの五郎も猟犬である。
毎朝、五郎にリードを付けて散歩に出る。
最初の30メートルほどはトイレをしたいからかリードを引っ張ること引っ張ること、もう3歳の五郎と綱引きをしているようだ。

少し歩き続けるとトイレも済ませたせいか少し落ち着いてようやく私のペースで歩くようになる。
ところが、散歩の途中、急にダッシュすること数回、その度に引っ張られ、また綱引きをすることとなる。
やはり猟犬なのだ。何を追いかけるかと言うと、カエル。今、カエルは道の脇にいっぱいいる。
五郎の足音で飛び出し、その都度ダッシュする五郎。

そんなことを繰り返しながら若き日のハナを思い出していた。
確かにハナも何かの気配を察すると山に駆け上がる。
しかし、リードを付けていたとき、これほど引っ張られたことはなかったように思う。
ハナは猟犬だけれど良犬だったと気付かされた。
いや、多分一時のご主人様だからなのだろう。
いや、この間に手なずけて、良犬にしてしまおうか。いや、それだと良犬とは言わないかも知れない。
猟犬は猟をすることで良犬といえるのだろう。

五郎の故郷は滋賀の朽木、雪深く熊も鹿も猪も猿もいるところ、だから五郎は猟犬として飼われている。
だから動く物に瞬時に反応し、反射的に行動する五郎は正真正銘の良犬なのだ。

五郎のごはんをあげるのも私なので、私を見るとしっぽを振って近寄ってくる。近づくと私の膝に頭を乗せてじいっとしている。
一時の主に甘えてくる五郎、やはり人恋しいのだろう。

主の私の足はおかげさまで、良健脚、良腱に鍛えられてゆく。



ハナと五郎
私が五郎を連れ出すと、ハナは一緒に行こうとしない。
では来ないかと思うと、いつの間にか後ろに来ている。
しかし、私と五郎が左に行くと、ハナは右の曲がって村に一人で行ってしまう。
2匹は上下関係がはっきりしているが、とても仲がいい。
しかし、そこに私が関与していると、微妙な関係になるのかな?



いよいよトマトが穫れ出した。
まだ全部の種類ではないが、トマトの季節になった。
北陸も今日で梅雨明けとか。











鳥の鳴き声

2014-07-25 21:28:08 | 自然の不思議

それが最初なんなのかわからなかった。
畑で何度かその声を聞いた。
「ホエヨー、オへヨー」とても鳴き声をうまく表現できないのだが、何とものどかと言うか、けだるいと言うか、何とも癒される、そんな鳴き声ともなんなのか判らないまま今日に至った。

「もしかして、鳩なんじゃない?」
そんな会話を娘としていたところ、検索したら、と息子。
そこで鳥の鳴き声をネット検索を試みた。「鳩、山林、初夏、北陸」
そうして出て来たのが、「青鳩」だった。鳴き声は少し異なるが、確かにこの鳴き声だ。
娘とここのアオバトのほうが上手と言うかきれいだよね、と頷きながら娘が鳴き声を再現した。
その再現力の確かさは見事。むしろより恍けたけだるさがリアルだった。

アオバトの写真を見た。その美しい緑の羽根に息を呑んだ。この美しい鳩がこの森にいると思うとそれだけでうれしさがこみ上げて来た。
これでかつてからのひとつの疑問が解けた。
まだまだ知らない鳴き声がある。
判らない、知らないままもいいが、長年の気になっていたことが判明すると、自分がその分まで広がった気になるのでおもしろい。

今ここに3匹の犬のがいて、その鳴き声がその犬とその状況で違っている。
いつも郵便屋さんに吠えるハナが、ここの庫裡にいる時は吠えない。
これは縄張りの範囲から外れたからだと解釈した。ところが午後の便も同じ郵便屋さんが我が家の玄関に来たのに今日は吠えなかった。
いつもだと吠えるか、唸るかするのに、今日はまったく反応しない。
これは単なる暑さの所為だと理解した。

あのアオバトが啼いている時を見てみたい。
どんな状況で啼くのか、どんな顔をして啼くのか、これが真剣に啼いているとしたら、びっくりだ。

アカショウビンも旅立ったのだろう。
季節季節の鳴き声が、このよろみの森をより不思議の森に作ってくれる。



これは木の上の蒼鷺、これはちょっとひどい鳴き声です。アオサギさん、ごめんなさい。
いつか、青鳩を見てみたい。






癌の治療

2014-07-24 21:35:00 | 日記

私が留守をしている間に来客が会った。
お客と言っても目的は癌の療養でここに来られた。
今彼は京都大学で化学治療を受けている。それと同時に彼の奥さんが玄米菜食、醗酵食などの食事に注意して彼をアシストしている。
そこに我らの友人が全面的に民間療法に切り替えるように説得に来た。
彼の息子さんはここの玄米で命拾いしたと思っている玄米信仰者だ。
実際に東條百合子さんの指導で治った人を見て来ている。

医者の中にも現代の西洋医学だけでは限界を感じている人も多い。
彼の奥さんもかつてナースをしてそのことを重々知っている。
だからこそ入院中の彼の元に玄米を焚いて届けている健気な奥さんだ。

民間療法の生姜湿布を彼に施してくれた。そのために友人は時間を作り1時間半かけてやって来て、翌日は明るくなるのを待って帰っていった心暑き人だ。
しかし、彼の決意は揺るがなかった。いや、多分揺れて揺れて、迷い考えて出した結論なのだろう。
このまま戻って病院で治療を受けると。

ここの住民も畑も家も投げ出さざるを得なかった彼らに、それぞれの野菜や好意を差し出した。
帰り際、彼は急に泣き出した。むしろ涙が溢れ出したと言うべきだろうか。
それぞれが、それぞれの形で精一杯の贈り物をしたことへの感謝というか、歓びがこみ上げて来たのだろう。

今、五郎と言うわんちゃんがここにいる。
彼らがまたここに戻るまで、預かっている。
賢い五郎はリードを離すと主を追った。賢いだけにその行為はこちらの胸にジーンと来てしまった。
五郎とともに、ここで待っています。
笑顔の2人にまた会えますように。

癌治療をどうするか、ほんとうに難しいと思う。
私自身まだ結論は出ていない。
ただ痛いのはいやだと思っている。

彼は外観からは病人とは思えない顔色や体格で、温厚な人柄からも手伝った、こちらを安心させてくれる。
大丈夫、いつでも私たちが付いています!



我が家の向日葵が4メートルほどになった。栄養なのか愛情なのか? 兎に角元気です。



金沢ミュゼのカレー、おしゃれでおいしい。翌日はご主人がおにぎりを握って来てくださった。
ここのレアーチーズケーキも濃厚で絶品。また行く楽しみが増えた。