なんど見ても,おもしろい形をした花です。
古代から現代にタイムスリップしてきたようにも思われます。
その花の形から時計草の和名が付けられていますが,
円形に並ぶ計10枚の花弁と萼が時計の外枠,
黒紫の3本の雌蘂がそれぞれ長針,短針,秒針に相当するのでしょう。
英名はPassion Flower,Passionには情熱の意味だけではなく,
「キリストの受難」という意味があるのだそうです。
それは,3本の雌蘂を張り付けの十字架,5本の雄蘂がそこに打たれた釘,
花弁の上にある青と白の細い糸のような副花冠を,
イバラの冠に例えているのだそうです。
眺めているといろいろイメージが湧き,
他にもおもしろい名前が浮かんでくるかもしれません。
花びらは副花冠の下の白い部分,10枚で編成されており,
5枚が花弁,5枚が萼なのだそうです。
多分,上の5枚が花弁,下の5枚が萼と思われます。
時計草はブラジル原産,トケイソウ科の蔓性常緑低木,
たくさんの種類があるようですが,
写真の青と白の副花冠,白い花弁のカエルレアといわれるものが多く見られます。
ベニバナトケイソウといわれる花弁の真っ赤なものもあり,
また,南国の果実パションフルーツは
果物時計草(パションフルーツ)といわれるトケイソウの果実です。
針あれど時の進まず時計草