海洋地球研究船「みらい」が母港のむつ市関根浜港に帰港し、このほど1日だけの一般公開が行われたので、見に行ってみました。
「みらい」はもともと、あの「原子力船むつ」です。日本初の原子力を動力とする船舶として建造されたものの、1974年、太平洋上で最初の原子炉の出力上昇試験が行われた際に、なんと放射能漏れ事故を起こしてしまい、母港のむつ大湊港が帰港を拒否、その後16年間、母港を持たない「さまよえる船」となってしまったといういわく付きの船。最終的にむつ関根浜が新母港に決まったものの、もはや「原子力船」としての使命は終了したも同然。1992年に原子炉が取り除かれ、その4年後には海洋地球研究船「みらい」として第二の人生を送ることになったものです。
改めて近くで見ると、けっこう大きい船だったんだなあと思いました。全長128.6m、総トン数8,687t。イメージとしては、だいたい青函連絡船と同じくらいの大きさと考えてよいでしょう。今回の一般公開は、後方から取り付け階段で船上に乗り込み、後部操舵室や実験室、ドップラーレーダー、操舵室、船員室などの各施設をひととおり見て、前方の階段から下船、というコースでした。要所要所には乗組員の方が立っていて、求めれば説明もしてくれます。
「みらい」は、世界中の海を航海しながら、各海域の水温、塩分濃度、潮流の観測をするほか、「トライトンブイ」と呼ばれる観測ブイの設置などにより、気候の変動についてもデータを収集しています。もちろん、最近のもっぱらのテーマは、「地球温暖化」です。「トライトンブイ」は、赤道付近に配備されて、衛星通信を経由してデータを地上に送っているそうです。「エルニーニョ現象」など、異常気象の原因の解明に役立てているのだとか。
船を下りてからも、ロープワークを教えてくれるコーナーがあったり、船長さんの帽子をかぶって撮った記念写真(インスタントカメラ)をはめこんでカレンダーを作ってくれ、プレゼントしてくれたりとサービス満点。特に、7つのキーワードを探す「トレジャーハンティング」が用意されているなど、「子ども向け」を意識しているようでした。
「みらい」は、独立行政法人海洋研究開発機構という文科省所管の機関に所属しているのですが、その「むつ研究所」が関根浜にあります。「みらい」が係留されている岸壁のすぐ横には「観測機材整備場」という倉庫みたいな大きな建物があって、その中でもいろんな催しが行われていました。地球温暖化についてのプレゼンや、地球の海や気候に関するクイズ、様々な実験…。
面白いなと思ったのは、直径2.4mほどの「トライトンブイ」に、子どもが描いた絵が書かれていたことです。コンテストを行って、その最優秀作品を職員の皆さんが模写したのだそうです。また、もう一つのトライトンブイには、参観者が自由に絵や言葉を書き込めるようにもしていました。自分の書いた絵が、赤道あたりの海にプカプカ浮かんでいるのを想像するだけでもちょっと楽しいかも。
水圧実験では、紙コップに子どもたちが絵を描き、それを特殊な容器に入れて水圧をかけていく。透明な容器の中で、紙コップは見る見るうちに萎んでいき、海抜-1,000mの水圧では、4分の1ほどの大きさになってしまいます。その「ミニミニカップ」は、記念にそれぞれ持ち帰ることができます。ただおもしろおかしく見せるのではなく、きちんと職員の方が、なぜそんなふうに小さくなってしまうのか、子どもにもとてもわかりやすく説明してくれます。
たった数時間の公開デーに参加してみただけですが、スタッフの皆さん(「みらい」の乗組員や海洋研究開発機構むつ研究所の職員)の、仕事に対する情熱や真摯な姿勢を垣間見ることができました。皆さんが、どういうキャリアを経て今の仕事についているのか、また、今の仕事に対する考え方、これからの夢などについても、子どもたちに話をしてくれる機会もあればいいかもと思いました。
「みらい」はもともと、あの「原子力船むつ」です。日本初の原子力を動力とする船舶として建造されたものの、1974年、太平洋上で最初の原子炉の出力上昇試験が行われた際に、なんと放射能漏れ事故を起こしてしまい、母港のむつ大湊港が帰港を拒否、その後16年間、母港を持たない「さまよえる船」となってしまったといういわく付きの船。最終的にむつ関根浜が新母港に決まったものの、もはや「原子力船」としての使命は終了したも同然。1992年に原子炉が取り除かれ、その4年後には海洋地球研究船「みらい」として第二の人生を送ることになったものです。
改めて近くで見ると、けっこう大きい船だったんだなあと思いました。全長128.6m、総トン数8,687t。イメージとしては、だいたい青函連絡船と同じくらいの大きさと考えてよいでしょう。今回の一般公開は、後方から取り付け階段で船上に乗り込み、後部操舵室や実験室、ドップラーレーダー、操舵室、船員室などの各施設をひととおり見て、前方の階段から下船、というコースでした。要所要所には乗組員の方が立っていて、求めれば説明もしてくれます。
「みらい」は、世界中の海を航海しながら、各海域の水温、塩分濃度、潮流の観測をするほか、「トライトンブイ」と呼ばれる観測ブイの設置などにより、気候の変動についてもデータを収集しています。もちろん、最近のもっぱらのテーマは、「地球温暖化」です。「トライトンブイ」は、赤道付近に配備されて、衛星通信を経由してデータを地上に送っているそうです。「エルニーニョ現象」など、異常気象の原因の解明に役立てているのだとか。
船を下りてからも、ロープワークを教えてくれるコーナーがあったり、船長さんの帽子をかぶって撮った記念写真(インスタントカメラ)をはめこんでカレンダーを作ってくれ、プレゼントしてくれたりとサービス満点。特に、7つのキーワードを探す「トレジャーハンティング」が用意されているなど、「子ども向け」を意識しているようでした。
「みらい」は、独立行政法人海洋研究開発機構という文科省所管の機関に所属しているのですが、その「むつ研究所」が関根浜にあります。「みらい」が係留されている岸壁のすぐ横には「観測機材整備場」という倉庫みたいな大きな建物があって、その中でもいろんな催しが行われていました。地球温暖化についてのプレゼンや、地球の海や気候に関するクイズ、様々な実験…。
面白いなと思ったのは、直径2.4mほどの「トライトンブイ」に、子どもが描いた絵が書かれていたことです。コンテストを行って、その最優秀作品を職員の皆さんが模写したのだそうです。また、もう一つのトライトンブイには、参観者が自由に絵や言葉を書き込めるようにもしていました。自分の書いた絵が、赤道あたりの海にプカプカ浮かんでいるのを想像するだけでもちょっと楽しいかも。
水圧実験では、紙コップに子どもたちが絵を描き、それを特殊な容器に入れて水圧をかけていく。透明な容器の中で、紙コップは見る見るうちに萎んでいき、海抜-1,000mの水圧では、4分の1ほどの大きさになってしまいます。その「ミニミニカップ」は、記念にそれぞれ持ち帰ることができます。ただおもしろおかしく見せるのではなく、きちんと職員の方が、なぜそんなふうに小さくなってしまうのか、子どもにもとてもわかりやすく説明してくれます。
たった数時間の公開デーに参加してみただけですが、スタッフの皆さん(「みらい」の乗組員や海洋研究開発機構むつ研究所の職員)の、仕事に対する情熱や真摯な姿勢を垣間見ることができました。皆さんが、どういうキャリアを経て今の仕事についているのか、また、今の仕事に対する考え方、これからの夢などについても、子どもたちに話をしてくれる機会もあればいいかもと思いました。
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