カクレマショウ

やっぴBLOG

地域と共に歩む病院

2015-07-06 | └キャリア教育

三八地区の教員対象のキャリア教育研修会の資料が回ってきました。「今とこれからをむすぶ─地域医療を守るためのキャリア教育の実践─」と題した講演資料にいたく心を動かされました。講師は、南部町にある社会医療法人博進会南部病院の看護部長さんです。

南部病院さんは、県が進めるキャリア教育の事業に当初から積極的に御協力いただいています。教育支援活動に協力できる企業リスト「我が社は学校教育サポーター」にいち早くご登録いただき、中学校の職場体験活動の受け入れや出前授業のほか、子どもたちが親や地域の大人が働く職場を訪問する子ども職場参観日にも熱心に取り組んでいただいています。昨年度は、「あおもりキャリア教育応援企業」表彰を受賞されています。

その南部病院さんの作成している「今とこれからをむすぶ」という小冊子が素晴らしい。表紙には「自分たちの町は自分たちで守る 私たちの思いを次世代に伝えたい」、「地域の担い手となる子供達へ」という言葉が載っています。企業がなぜキャリア教育に協力するのか、その答がここにあるなあと思いました。人口減少社会、高齢化が進む中で、「地域の病院」としての存続への危機感ももちろんあるのだろうとは思いますが、むしろ、病院がある地域全体の将来の担い手の育成に少しでも貢献したい、医療機関で働く大人たちの思いを子どもたちに伝える義務があるといった意気込みが感じられるのです。

講演のレジュメを見ると、子どもたちの受け入れの様子だけでなく、受け入れ前の職員研修についても触れられていたようです。そこでは、キャリア教育で培いたい力と「社会人基礎力」の関係もばっちし押さえてありました。

子どもたちに伝えたいこととして、医療従事者として必要な資質・能力は、「相手を思いやる優しい気持ちや命を大切にする気持ち」であり、そのために「今できることは何か」を考えて欲しいということと、もうひとつ、「自分たちの町は自分たちで守る」ということ。そして、キャリア教育の取組の結果、「私達大人が、子どもたちから学び、自身の社会人基礎力向上につながり、結果「この町を守る」という意識が強くなった」とおっしゃっています。

こういう「思い」を持った病院があるということ。地域にとって、ありがたいことですよね。


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