カクレマショウ

やっぴBLOG

人のうわさも時に楽しい。

2011-02-14 | ■社会/政治
昨日の「はっち」の中で、一番興味を引かれたのは、「はっち」オープンを記念して開催されている「八戸のうわさ」by 山本耕一郎 というイベント。



「はっち」に行く前に、「はっち」周辺の三日町を歩いていておやっと思いました。各店舗の入り口に、黄色いふきだしがペタペタ貼ってあります。最初に気がついたのは、ある地元銀行の前でした。黄色いふきだしに「1階にはかつてJリーガーを目指していたおじさんがいるらしい」と書いてある。その隣には、「この2階には歌って踊れる銀行員がいるらしい」。銀行も面白い宣伝するようになったんだなあと思っていたら、隣の居酒屋にも同じように黄色いふきだしが貼ってあるではありませんか。その隣の呉服屋にも、向かいのコーヒーショップにも。わ、これって三日町全体でやってるんだと、そこで気がつきました。さらに、「はっち」に来てみて、山本さんというアーティストが仕掛けたイベントなのだということがようやく判明。

これって、すごく面白い。まず、店の宣伝ではなくて、「店にいる人」の宣伝をしているという点。第二に、「~らしい」と「うわさ」の形にしている点。

・「店長はニンジンが苦手らしい」
・「ラーメン屋だけどカレーが得意らしいよ」
・「冬の海を見ると泣いちゃう…って店長が言ってたよ」
・「スタッフに三味線や尺八の達人がいるらしい」
・「タバコ屋だけど禁煙したいらしい」…etc.


こういう「うわさ」を読んだら、いったいどんな人なんだろう、って思うじゃないですか。つい、その人に会いたくなって、何にも買う気がないのに、ふらふらと店の中へ。…なんてこともありうる。やっぱり、人を呼ぶのは人の力。商品を売ることだけが商店街の役割ではないのかもしれません。街を歩く、って、実は人を訪ねることなんですね。おしゃべりして、ついでに何かを買ってもらえたらいいわけで。

「はっち」を出て、そういう黄色いふきだしを眺めながら、高校時代からの行きつけの喫茶店に足を運ぶ。マスターが「よう、おかえり」と言って迎えてくれる店(この店にももちろんふきだしがあります。さてそれは…)。それにしても、マスターも年取ったなあと思う(客商売なんだから、「差し歯」した方がいいよといつも言っているのですが!)。だけど、そのぶんこっちも年取っているわけで、しょうがないね。

マスターとひとしきり話した後、今度は同級生がやっているバーに顔を出す。行った時はちょっと出かけているということでしたが、しばらくして戻ってきたと思ったら、大変だ大変だと騒いでいる。ちょっとした「事件」があって、本当に大変らしい。「はっち」とか「八戸のうわさ」の話を聞きたかったのだけど、この日はそんな雰囲気でもなく、早々に退散。

八戸の街はこじんまりまとまっていて、歩いていると古い知り合いに偶然会ったり、そこから思いがけない「つながり」を発見できたりして、とても楽しい。なんだかよくわからないけど、この日もまたいろいろな出会いがあって、楽しいひとときでした。これもまたプランド・ハプンスタンスかな。

 

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