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カクレマショウ

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東京スカイツリー─古いモノと新しいモノ

2009-11-07 | ■環境/科学
2012年の完成をめざして、東京都墨田区押上業平橋地区に建設中の東京スカイツリー。完成すれば世界最高の634mになるのだとか。この高さ、関東の旧国名である「武蔵」(むさし)とかけているのだそうで。

今はまだ119mの段階ですが、建設中のタワーは、しかし、それでもじゅうぶん迫力ありました。槌音(?)が軽快に響き渡り、巨大なクレーンが次々と資材を運び上げる。機械の力を使っているとはいえ、それを動かしているのはあくまでも人間。建築は人間の知恵の結晶ですね。

ああいう建築の現場を見ていると、どんなに大きな建築物でも、一つ一つの部品の積み重ねからなっているんだなあと改めて思います。ケン・フォレット『大聖堂』のトムやジャックたちが石を削り丹念に一つ一つ積み上げて大聖堂を作ったように、634mの巨大なタワーも、数え切れないほどの部品の組み合わせで作られていくのです。



また、言うまでもなく、建築物は、「倒れない」ことが最低条件です。どんなに立派な建物でも、構造がもろければ意味がありませんよね。特に日本の場合、地震に対する備えは不可欠です。

東京スカイツリーのウェブサイトを見ると、「東京スカイツリーは五重塔の心柱制振など古来の技を日本の最新技術で再現して」いるとあります。

「心柱制振」っていったいなんだ?と思って調べてみると、建物の中心部に「心柱」を垂直に貫き、その外側を鉄骨が覆う形にすることによって、地震による「振れ」を「制限」するという仕組みらしい。地上125mまでは心柱と鉄骨塔で固定し、それより上の部分は、心柱と鉄骨塔を切り離して、オイルダンパーで結合することで、地震の揺れを抑えるようにしているのだそうです。心柱は、「おもり」に役目も果たすということですね。こうした構造により、地震から受ける力を最大40%減らすことができるといいます。

この「心柱」は、日本の五重塔にも使われていて、これまで五重塔が地震で一度も倒れたことがないのは、心柱構造のおかげだと言われているそうです。現代の技術の粋を集めた建築物に、こういった古来の建築の知恵が関わっているなんて、なんだかうれしい気がします。

東京スカイツリーの建築現場は、浅草の近く、隅田川の支流の北十間川という小さな川のほとりにあります。押上駅を出て、京成橋を渡り、北十間川に沿ってタワーを右手に眺めつつ、東武橋までぐるりと歩いてみました。下町の風景も、タワーが完成したらずいぶん変わるんでしょうね。古いモノと新しいモノの調和…。

映画「Always 三丁目の夕日」では、建築途上の東京タワーが背景として出てきました。あの頃と同じように、新しいタワーも、夢と希望のシンボルとして受け止められているのだろうかと、青空に向かってそびえるタワーを見て、ふと思いました。

 

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1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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スカイツリー (kfごgfk)
2010-06-11 10:19:24
よるしく
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