俳優のポール・ニューマンが亡くなりました。享年83歳、ガンだったそうです。
ポール・ニューマンといえば、私にとっての最高の傑作は「スティング」(1973年、ジョージ・ロイ・ヒル監督)。ロバート・レッドフォードとのコンビによる絶妙なコン・ムービーです。ポール・ニューマンが演じたのは、伝説的詐欺師ヘンリー・ゴンドーフ。まさに地を行く"ポーカー・フェイス"でギャングのボスを手玉に取っていくのが痛快でした。
ロバート・レッドフォードとのコンビは、その4年前、同じくジョージ・ロイ・ヒル監督による「明日に向かって撃て!」(1969年)が最初でした。いわゆる"アメリカン・ニュー・シネマ"の代表作。実在の銀行強盗ブッチ・キャシディ(ポール・ニューマン)とサンダンス・キッド(ロバート・レッドフォード)、そしてサンダンスの恋人エッタ・プレース(キャサリン・ロス)の3人の逃避行。ストップモーションで終わる有名なラストシーンはもちろん印象的でしたが、その直前のシーンが、ポール・ニューマンらしいところだと思います。
それから、老ハスラーを演じた「ハスラー2」(1986年、マーティン・スコセッシ監督)も面白かった。彼自身が30代の頃に主役エディを演じた「ハスラー」(1961年)の続編。あれから25年後のエディを、若きハスラー、ビンセント(トム・クルーズ)を育てるという役回りで演じています。弁護士フランク・ギャルビンを演じた「評決」(1982年)もそうでしたが、ポール・ニューマンは、かつて第一線で活躍しながらも、今は落ちぶれて酒浸りのすさんだ生活を送っているが、ある時見事に復活して最後の一花を咲かせる、という男を演じさせたら天下一品の俳優でした。ポール・ニューマンにしかできない役、というのが確かにあったのです。
さて、昨日の新聞では、もう一人の「ポール」についてのニュースも伝えられていました。元ビートルズのポール・マッカートニー。66歳の彼が、イスラエルで初めてコンサートを開いたというもの。会場のテルアビブの野外ステージには約4万人が詰めかけたとか。
今回のコンサートは「いわく」つきで、ビートルズ時代の1965年にイスラエルで公演を企画したものの、青少年への悪影響を恐れた当局によって中止させられたそうで。今回は、建国60周年を迎えたイスラエルが、彼に43年ぶりに謝罪文を送って公演を要請したのだとか。43年ぶりとはあまりにも長すぎますね。政府の圧力があろうが、イスラエルの若者たちは、ラジオなどを通じて、ビートルズは聴いていたと思いますし。
ところで、イスラエルでのコンサート開催については、一部のパレスチナ人たちの猛反対があったといいます。イスラエルによるヨルダン川西岸の占領を支持するものだと…。ただ、マッカートニー自身は、イスラエルとパレスチナのいずれかに偏った立場は示していません。実際、今回もヨルダン川西岸ベツレヘムのイエス生誕地に建てられた「聖誕教会」を訪れ、平和への祈りを捧げています。コンサートでは、ヘブライ語とアラビア語の両方の言葉で挨拶したとも聞きます。
よく言われるように、歌は国境や民族を超えることができるし、時には敵味方の区別さえなくすることさえできる。彼の歌に込められた「平和のメッセージ」がイスラエルとパレスチナの間に横たわる深い溝を少しでも埋めてくれることを願わずにはいられません。
ポール・ニューマンといえば、私にとっての最高の傑作は「スティング」(1973年、ジョージ・ロイ・ヒル監督)。ロバート・レッドフォードとのコンビによる絶妙なコン・ムービーです。ポール・ニューマンが演じたのは、伝説的詐欺師ヘンリー・ゴンドーフ。まさに地を行く"ポーカー・フェイス"でギャングのボスを手玉に取っていくのが痛快でした。
ロバート・レッドフォードとのコンビは、その4年前、同じくジョージ・ロイ・ヒル監督による「明日に向かって撃て!」(1969年)が最初でした。いわゆる"アメリカン・ニュー・シネマ"の代表作。実在の銀行強盗ブッチ・キャシディ(ポール・ニューマン)とサンダンス・キッド(ロバート・レッドフォード)、そしてサンダンスの恋人エッタ・プレース(キャサリン・ロス)の3人の逃避行。ストップモーションで終わる有名なラストシーンはもちろん印象的でしたが、その直前のシーンが、ポール・ニューマンらしいところだと思います。
それから、老ハスラーを演じた「ハスラー2」(1986年、マーティン・スコセッシ監督)も面白かった。彼自身が30代の頃に主役エディを演じた「ハスラー」(1961年)の続編。あれから25年後のエディを、若きハスラー、ビンセント(トム・クルーズ)を育てるという役回りで演じています。弁護士フランク・ギャルビンを演じた「評決」(1982年)もそうでしたが、ポール・ニューマンは、かつて第一線で活躍しながらも、今は落ちぶれて酒浸りのすさんだ生活を送っているが、ある時見事に復活して最後の一花を咲かせる、という男を演じさせたら天下一品の俳優でした。ポール・ニューマンにしかできない役、というのが確かにあったのです。
さて、昨日の新聞では、もう一人の「ポール」についてのニュースも伝えられていました。元ビートルズのポール・マッカートニー。66歳の彼が、イスラエルで初めてコンサートを開いたというもの。会場のテルアビブの野外ステージには約4万人が詰めかけたとか。
今回のコンサートは「いわく」つきで、ビートルズ時代の1965年にイスラエルで公演を企画したものの、青少年への悪影響を恐れた当局によって中止させられたそうで。今回は、建国60周年を迎えたイスラエルが、彼に43年ぶりに謝罪文を送って公演を要請したのだとか。43年ぶりとはあまりにも長すぎますね。政府の圧力があろうが、イスラエルの若者たちは、ラジオなどを通じて、ビートルズは聴いていたと思いますし。
ところで、イスラエルでのコンサート開催については、一部のパレスチナ人たちの猛反対があったといいます。イスラエルによるヨルダン川西岸の占領を支持するものだと…。ただ、マッカートニー自身は、イスラエルとパレスチナのいずれかに偏った立場は示していません。実際、今回もヨルダン川西岸ベツレヘムのイエス生誕地に建てられた「聖誕教会」を訪れ、平和への祈りを捧げています。コンサートでは、ヘブライ語とアラビア語の両方の言葉で挨拶したとも聞きます。
よく言われるように、歌は国境や民族を超えることができるし、時には敵味方の区別さえなくすることさえできる。彼の歌に込められた「平和のメッセージ」がイスラエルとパレスチナの間に横たわる深い溝を少しでも埋めてくれることを願わずにはいられません。
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