さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

【100分de名著】トーマス・マン/「魔の山」

2024-05-30 22:17:52 | 読書録

「魔の山」とはこのような話であったのか。

舞台がスイスのダボスと聞いて、私も数年前に行ったところだけにとても親近感を持ったのだが、結核療養所があったのだね。

いとこの見舞いにいったはずの主人公が療養所にて結核を発症。結局7年もいることになったが、ダボスに着いた時の主人公の様子を見るに、これは療養所で感染したものではなく、もともと主人公の中に潜伏していたものが出てきた感じだね。(なぜならダボスに行くだけなら、何ら人体に影響を被らないもの)

途中で戦争があったことから、トーマス・マンの考え方が、執筆中に変化し、主人公は最終的にはダボスの療養所から出る事ができたというのは救いだな。今のような薬のない時代、結核の療養所に入って、実際に良くなることなんてあったんだろうか・・と、本の内容とは別に、そんなことばかり考えてしまう。

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