今日、サッカー日本代表のアジア予選が埼玉スタジアムで行われる。相手は私が敬愛するジーコ監督率いるイラク代表である。ジーコがなぜ、イラク代表監督を務めたか、その最初の動機は分からない。ただ、今の彼の思いは明確である。戦争で疲弊した国民を、サッカーというスポーツで、盛り上げたい。宗教対立もある国民を、選手間にもあるという対立を、スポーツの力で、解消したい。スタジアムに多くの人を集め、国民を代表するチームとして、応援できるような強いチームを作りたい。イラクのスタジアムを、5万人、6万人ものサポーターで埋め尽くしたいというものだ。ただ、ジーコの熱情とは裏腹に、現状は厳しいようだ。隣国シリアの内戦が、イラクにも飛び火している。ジーコはイラク国内では自由に歩けない。ガードマンが周りを囲み、住むことも出来ない。国際試合の多くは50人とか、100人とかが見守る他国で行われる。ジーコ自身の給与の支払いも滞る。それでも、ジーコの熱い血が騒ぐ。今日、日本代表はそんな強敵を迎える。そして、確かに難敵だが、試合が終われば、尊敬する友人に戻る。
Y-FP Office Japan
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