今、世界経済を覆うジレンマは「いかに多額の財政出動をしても景気回復への効果が薄いこと。」「財政健全化を目指せば目指すほどに、景気は悪化し、税収は不足し、財政が悪化していくこと。」である。この手の打ちようのない状況、つまり、明確な処方箋を持たない世界は意見も見解も百家争鳴する。政策に絶対的な根拠を持たない現状では、不安が反対意見を増長し、いたずらに時間を空費し、事態はどんどん悪化していく。さて、この世界のリセッションの原因は、過剰金融とインターネットをはじめとする技術革新の進展、さらに、地球規模で起きている平準化への流れのためである。そのために、これまで先進国と言われた国々で、デフレと景気のリセッションが起きていて、しかも、市場はまだまだ、これらの国々に依存しているという、その矛盾に振り回されているのである。そこで、日本であるが、私は日本に、これまでの工業製品中心の産業構造からの脱却を薦める。つまり、農業立国である。人間は最低限、食べるものがあれば、生きていける。どんなに経済が悪化しているといわれても生きていけるのである。しかも、地球は70億人の人口を抱え、まだまだ、増え続ける。日本には無農薬やおいしい果実、さらに、ひとつの木に大量の実りを得る革新的な技術や保水能力など、世界に誇る技術を持っている。それを津波で使えなくなった農地などで、大規模に展開し、成功すれば、全国的にも広がっていくだろう。そうなれば、自然に、現在の農業の発展を縛る法律の壁も破っていけるだろう。それが、日本と世界を救う道である。
Y-FP Office Japan
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