風塵社的業務日誌

日本で下から258番目に大きな出版社の日常業務案内(風塵社非公認ブログ)

本蘭明朝

2009年03月10日 | 出版
花粉アレルギーのため、就寝中に鼻水が爆発して起き上がってしまうことが、最近続いている。昨夜も爆睡しているはずだったのに、夜更けに突然目が覚めてチーンジュルジュル。この季節どうしようもないのであるが、しかし、熟睡できないのは少々困る。弊社から刊行している名著『新・カゼに勝つ本』で紹介しているぬれマスクもいいんだけれど、小生の場合、朝、気が付いてみるとマスクがどこかに投げられている。これではどうしようもない。
マスクに限らず拘束性のあるものは苦手で、スーツにネクタイよりも、着古した作業着のほうが体にはしっくり来る。慣れていないこともあるけれど、指輪や首輪もつけているとその部分がむずがゆくなってくるので一切つけない。当然、結婚指輪などつけるわけがないので捨てようとしたら、その昔、妻に激怒された。「あんたが買ったんじゃないんだから知らないかもしれないけれど、この指輪は高いのよッ!」。こう言われてしまうと、こちらはおとなしく引き下がるしかない。
というわけで、朝食をかきこんで弁当を作ってから、9:00過ぎに家を出る。昨夜雨が降ったようで、路面が濡れている。空は曇り空。こういう日はアレルギーがあまり出ないので歓迎だ。10:00出社。本日は返品日である。
今日中に、なんとしても仕掛り中のM印刷さんの仕事を終らせないといけない。残りは、目次と奥付それに著者略歴だけだ。ところが、目次の先方の指定がよくわからない。一度書き直して、グチャグチャと訂正の線が引かれていて、なおさらわからない。本蘭明朝と指定されている部分もあるが、いまどき写研のフォントを指定されてもあるわけがないだろ。アホか。
DTPが電算写植だった時代は、写研のフォントが主流で、モリサワは次点であった。ところがパソコン時代への対応に写研は出遅れてしまい、あっという間にモリサワがフォント業界の主流となった。そのため、古い人は写研フォントの指定をついついしてくるが、現在では対応できないことが多い。このくらいの常識がわかってないと、下請けは困るだけである。
現在、モリサワパスポートに登録すれば、1年間52,500円でPC1台につきモリサワフォントがすべて使えるというサービスが行われている。本当は、弊社もこれに登録したいのであるが、ところがその52,500円のお金がないんだよね。ということで、現在PC内に入っているフォントでだましだまし作業をしているわけであるが、それでも結構なんとかなって、もう数年が経っている。
ということで、セッセコ作業をしていると、Y印刷N氏から電話。「えー、「救援」の欄外の日付が偶数ページだけ先月のものになっているのですが」。ギョエッ!昨日入稿したデータにまたミスがあった。しかし、Y印刷はよくこちらのミスを見つけるねえ、感心する。いや、感心している場合ではない。早速データを修正してPDFファイルを送信。『ポピュラーTV』にはなにもミスがないことを、ひたすら祈っておこう。
昼前にようやく作業が終り、この仕事はこれで終りますようにと念をこめながらCDに書き込み、一丁上がり。ということで、当然のごとく昼飯兼囲碁タイムとなる。
13:00作業開始。まだふたつ、M印刷さんの仕事が残っているのだ。そこで先日スキャンを終えた画像データを、シコシコと印刷データ用に加工。うーん、眠くなってきた。眠いなあ、寝ようかなあというところに、R社M社長から電話。M社長は長岡に用件があり、ついでにY印刷を表敬訪問してきたそうだ。「いやあ、立派な工場でびっくりしたよ。きれいに整頓されているしね」。さらについでに長岡の観光名所も回ろうとしたが、長岡にたいした名所があるわけがない。そこで山本五十六記念館をのぞいてきたそうな。そこで「常在戦場」という五十六の書を見学してきたと、うれしそうに語っている。我々の状態も常に戦場に在るようなもので、それも、空襲にさらされているガザに住んでいるような感じだ。
そこにY印刷の極悪コンビが顔を出す。「長岡はなんにもないですからねえ」「だったらフェンスにおおった経済特区を作って、そこだけドラッグとギャンブルと売春を公認すればいいじゃん」と世間話をしていると、M印刷Y氏がCDを取りにご来社。本蘭明朝がないので、ヒラギノで置き換えていると伝えておく。Y印刷が帰ると、今度は、K印刷Y氏が来社され、払いが悪いと怒られる。まさに常在戦場である。
ようやくお仕事再開と時計を見れば、すでに16:00近い。午後はほとんど仕事をしないぞ。とりあえず新組の目次を作ることにする。細かい作業をうだうだやっていると、歳のせいか目が痛くなってくる。そこで外の空気を吸うことにしたが、17:00を過ぎているのに、まだ明るい。いつの間にやら、日が長くなってきた。神保町までチャリで出かけ、帰りがけにコーヒーを買ってもどる。もどってみると、花粉をタップリ吸い込んだのか鼻水が止まらない。
さてさて、これからまたひと作業だ。
山本五十六―

学研

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