風塵社的業務日誌

日本で下から258番目に大きな出版社の日常業務案内(風塵社非公認ブログ)

死にかかる

2018年01月24日 | 出版
毎日やるべきことが山積というのに、どうしても集中が続かない。30秒もディスプレイに向かっているといやになってきて、囲碁を始めてしまう始末。しかもやればやるほど負けが込む。背筋の腰のうえあたりに力が入らないような感じがする。なんだかおかしいなあという状態が数日続いていたら、ある日悪寒を覚えた。そこでようやく、カゼをひいていたのかと気がついた。それにしても、英語のcatch coldとはなるほどという表現だ。
この欄では毎度毎度、小生の健康自慢のようなことを記しているけれど、よくよく考えてみれば、一冬に一回は発熱するようなカゼをひいている。バカではなかったという証明であると一応は前向きに受け止めておくけれど、健康優良児というわけではなさそうだ。しかも今回のカゼはしつこく、36度台から38度台を体温が推移するのが1週間ほど続くことになった。「おかしいなあ」という時点で市販の風邪薬でも飲んでおけばよかったのだけれど、風邪をひいたという自覚がないのだからしょうがない。
その1週間、夜は毎日早く寝るのだけれど、発熱のためか睡眠が浅い。ヘンな夢を見ては起き出して、体温を計っては水を飲んで寝るという繰り返しになる。だんだんと、起きているのか寝ているのかもよくわからなくなってくる。あるとき、体の異変で意識がよみがえる。人間の体とは不思議なもので、これから起きる異変を察知する能力があるのだ。いまからおのれの身体になにかが起きると察知した瞬間、左足のふくらはぎがつりやがった。ウギャッ、イテテテテテ!
手の平や足の裏がつることはこれまでの人生でさほど珍しいことではないけれど、ふくらはぎがつったのは生まれて初めての経験である。いやあ、痛いのなんの、こんなの初めて~ということで、黄色くはない悲鳴が思わずあがる。その声で妻が起き出し、「どうしたの?」とたずねてくるが、あまりの痛さに説明する言葉が出てこないのだ。足の裏がつった場合、どのくらいくらいに収まるのかは経験的にだいたいわかる。しかし初体験ともなると、痙攣がどこで底を打つのかがわからない。
ようやく落ち着いたところで、「いま、ふくらはぎがつってめちゃくちゃ痛かった」と妻に言うと、「水分不足じゃないの。隠れインフルってのが流行っているらしいから、私に移さないでよ」と答えて、壁際に寝返りうって~眠りにもどっていく。しょうがないから、小生はキッチンで醒めたお湯をガバガバ飲んで寝付くことにした。それにしても、ふくらはぎがつるとこんなに痛いとは、なかなか得がたい経験ではある。
数日後、出社したもののいまだ微熱状態でなかなか仕事が進まない。結局、1日のほとんどを囲碁の敗北に費やし、ろくな電話もなく、17:00を過ぎたので帰宅しようとした。ところがその瞬間、事務所の片隅に焼酎のパックがあるのを発見してしまった。カゼを治すにはアルコール消毒も必要だなあと、その焼酎を飲み始める。ただただひたすら、酒飲みの卑しさでしかない。飲みながら、ヒマなので某アニメ映画をネットで観始めてしまった。途中で焼酎が切れてしまう。しょうがないから、隣りのコンビニにビールを買いにいくことになる。
ようやくアニメを観終えて、じゃあ帰ろうとほろ酔いで帰宅することになった。家に着くと風呂が沸いている。そそくさと裸になって、風呂に入ることにした。「明日は某所に行かなきゃいけないから、無精ひげを剃らなきゃなあ」なんて考えつつ、湯船につかる。体が温まってきたところで湯船から出て、ひげを剃って亀の子たわしで身体を洗い始めた。すると、突然、目が回り始めてくるではないか。アレ? なんで? これまたどうしたことかいな?
またまたこんなの初めて~体験である。とにかくオツムが熱い。目がクルクル回る。風呂場の窓を開けてみたけれど、事態の改善にはほど遠い。どうしようかなあと考える間もなく、意識が薄れていく。とにかく涼しいところに逃げようと風呂場のドアを開けて、隣接する玄関先にはい出したところまでは記憶にあるけれど、そこで意識を失ってしまった。
どのくらい意識を失っていたのかなんて、測定するすべもない。妻に起こされてようやく目が覚めた。目は覚めたけれど、いまいちおのれの置かれている状況を理解できていない。「どうしたの?」と妻にたずねると、「瀕死の熊みたいなうめき声を上げているから見にきたら、あんたがそこに引っくり返っていたわけでしょう!」げな。「あんたこそ、どうしたの!」と言われて「湯あたりしたみたい」と答え、シャボンがついて濡れたままで冷えた体をまずはバスタオルでゴシゴシこすることにする。
ドライヤーで髪の毛を適当に乾かし、速攻で寝ることにした。すると翌朝、体温は完全に平熱にもどっているではないか。湯あたり効果なのだろうか。それにしても、一歩間違えたら死ぬところでもあったので、節度あるカゼへの対処法をこれからは実践していかねばならないのだろう。これまでの自己評価は低血圧なのであったけれど、湯あたりするということは高血圧がまだ続いているのだろうか。

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