風塵社的業務日誌

日本で下から258番目に大きな出版社の日常業務案内(風塵社非公認ブログ)

R.I.P.

2013年10月29日 | 出版
このひと月ほど没頭してきた作業にようやく終わりが見えてきた。もう少しだな。その一方、定例の「救援」紙のデータはジャカスカ送られてくる。そこでセンターS氏に電話。
「今やっている作業が終わったら『救援』に取り掛かりますから、そろそろレイアウト指定を送ってもらえないですか」
「ああ、そうだねえ。1面と3面はだいたい終わっているから、早く送るようにするよ」
「ここんとこ仕事が立て込んでいて、次の土日は出社したくないから、早めによろしくね」
「それは君の都合だろ。ぼくは親戚に葬式が出ちゃって、31日が告別式なんだよ。それでちょっと慌しくてねえ」
「あら、そうですか。そりゃ、いろいろ大変でしょうけど、とにかく早くお願いしますよ」
ということで、某作業を始める。作業をしていると、Fさんから電話が入る。
「◎◎の原稿、かなり前に送っているんだけど、どうなっていますか?」
「えっ!送った!いやあ、それに気付いてないです。いつぐらいに送りました?確か、先月の末に、2、3週間で送るというような話でしたよね」
「えー、ちょっと待ってね。あー、17日に送っていますよ」
「ありゃあ、ごめんなさい。気がつかなくて迷惑メール扱いで消去しちゃったと思います。申し訳ないんですが、もう一度送ってもらえないでしょうか」
「わかりました。じゃあ、また送っておきます」
「いま、別のヤツで立て込んでいて、それが終わり次第手をつけます。本当にすみません」
ということで、次の予定も入ってくるのであるが、とにかく目先の作業を終わらせないといけない。
そこにメール。「明日の会議は、これまでの19:00集合ではなく、18:30集合です。お忘れないように。特に腹巻君は明日の記録係なので、間違えんじゃねーぞ、ボケ」というもの。オオッ、ウッカリするところだった。
作業が一区切りついたところで、近所のQBハウスに行き散髪。ついでに昼飯を食べて会社にもどると、眠くなってきた。あとは、こいつをこうして、あいつをああして、あそこをチョコチョコといじって出力すれば、今日の作業は終わりだなあと考え、自己深化のために瞑想することにする。
しかし、ちょいとばかり瞑想しすぎたようだ。時計を見ると15:00近い。うつろな寝惚け眼をしているところに、某氏から電話。ようやく目が覚めたところで作業を再開すると、Y印刷Y氏が入ってくる。コーヒーブレイクだ。18:00前、ようやく本日目標としているところまでが終わり、出力したゲラを某氏に送っておく。明日も忙しない一日になりそうだ。
先日、小生が勝手に師匠と仰いできたR大先生がお亡くなりになった。R先生のご冥福をお祈り申し上げます。先生と直接の面識などあるわけもなく、こちらは先生の主宰なされたサバトに何回か行ったことがあるという程度ではあるけれど、そのダークで甘美で変態で暴力な世界に深く影響を受けた多数のうちの一人になるのだろう。
先生が「危ないほうを歩きなさい」と啓示を垂れるから、本当にそのとおりにしてみたら、現在のドン詰まりにまで至ってしまいました。
先生が「タバコをくわえてもふかしているだけだ」とおっしゃったのでそのとおりにしたら、いまだにタバコがやめられません。
先生が「学校が嫌いだ。集団が嫌いだ。権力なんてくたばれ」とのたまうので、そのとおりにしてみたら、現在、一人会社になってしまいました。
本当に、先生は罪作りなお方です。
先生は「ホモだちにバラの鞭で叩かれるイメージが一番甘美な悪徳かなあ」とおっしゃっていたのですが、さすがにそっちの方の趣味は小生にはなく、いまだ経験したことがありません。
先生は両親の媾合をのぞき見たことを高らかに宣言されていましたが、さすがの小生もそこまで悪趣味ではなく、凡俗の限界というものを思い知らさせました。
先生はガキの頃受けた電気ショックの恐怖もよくおっしゃっていましたが、小生のような平凡人にはそこまで強烈なトラウマはありませんでした。
土曜の夜にパーティで大騒ぎし、日曜の朝を迎えた時の浮揚感を先生は表現されていましたが、小生も歳でさすがに徹夜は厳しくなってきました。
先生が尊敬されていたW先生が亡くなった後、「彼がいないのはとても淋しい」と発言されていましたが、全世界のR先生の信者が、いま同じ気持ちを抱えています。
先生の昔の同僚のN先生が亡くなったとき、ある人にこう言われました。「ああいう人たちは若い頃なにやっているかわからないから、いま生きているだけで不思議だよね」。おそらくそのとおりなのでしょう。
同じく元同僚のC先生も一時病気だったと聞いたことがありますが、R先生の訃報を聞いて悲嘆にくれていることでしょう。そこで疑問があるのですが、この順番が逆だったら、R先生は落胆されたのでしょうか。人生経験の浅い小生には、それがわからないのです。

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