風塵社的業務日誌

日本で下から258番目に大きな出版社の日常業務案内(風塵社非公認ブログ)

ベストセラー企画

2009年04月30日 | 出版
28日(火)、S社に勤める旧友のSSと別の業界で働いている旧友のSGと、みみこさん、そしてB社のIさんとで楽しく酒を飲む。S社の文庫担当者とB社の新書担当者が、弊社(正しくはP舎)で酒を飲んでいる図というのも奇妙な感じではあるけれど、そんなことはどうでもいいか。SSの鬱度が少々心配であったが、それほどでもなさそうだったので一安心。ところがこいつ、『著名人のお墓を歩く』を取り上げてペラペラ見始め、最初はおとなしくヘーとかフーンとか「ベストセラーの面構えをしている」とか言っていたくせに、余計なお世話に校正まで始めやがる。どこにミスがあるのか、すでに、すっかりわかっとるわい。
そこで、面白い企画をSSが思いつく。これはなかなか面白い。うまく作れば売れそうだ。S社で企画が通らなかったら、弊社でやろうかな。仕事熱心にもSSはメモを書き始め、みみこさんがそれに追加のアイデアを入れ、SGがボケをかますというコントのような展開。酔っ払っている我々が、思わず笑ってしまうことをSGが言ったんだけれど、なんだったか忘れてしまった。
ところが連日の酒疲れからか、それともみみこ先生が持参された白ワインが安物だったせいか、途中で気持ちが悪くなり始め、終わりのほうは酒が入らなくなり、SSの持ってきたウーロン茶を飲む始末。帰りがけに、セブンイレブンの前でサルトルを一発。二日酔い続きは人間をダメにしてしまう。帰り道、IさんからB社の面白い話をいろいろとうかがうことができたけれど、あまりに可笑しいので内緒。

ということで、翌29日(水)もひどい二日酔い。起き上がると早々に、「あんたからゴミ捨て場のにおいがするッ!」と妻に罵倒される羽目に。しかし、そんな罵声にいちいちかまっていられない。遅い朝食を済ませてから、昼前に会社に向かうことにする。少々思いつくことがあり、道々、あれこれと企画について考える。
会社に着いてまずは昨夜の片付けと掃除。そこでおもむろに企画書を書こうとしてみるが、道々考えたはずのアイデアが、パソコンに向かうと何も出てこない。何も出てこなかったのか、それとも最初から何もなかったのか。あきらめて囲碁に励むことにする。そういえば、「お前は囲碁のやりすぎだ」とSGに諫言されたような気もする。
15:00、某氏がご来社。あることについてお話をうかがう。これを文章にまとめないといけないのだけれど、どうやってまとめたものか。着手する前からどうのこうのと考えてもまったくしょうがないか。
19:00に帰宅。帰るなり、「あんたのそのにおいはどうにかならないのッ!」と、朝に引き続き妻の罵声を浴びせかけられる。死ねッ、このクソボケ!と、死刑廃止論者なのに心の底から思いつつも、おとなしく風呂に入ることにする。風呂から上がって、借りているDVDをひたすら見る。それなりにマニアックな内容ではあるが、なかなか面白い。23:00、就寝。

本日、5:00には目が覚め、ようやく酒の抜けた朝を迎える。気分がいいので、寝なおす。6:00に再び起床。弁当を作りコーヒーを詰めてから、8:30には家を出る。晴れ上がった空で、人も少なく、気分がいい。会社が雲散霧消してくれれば、さらに気分がよくなるはずだ。
9:30に出社し、まずは企画書を書く。アイデアに詰まると出荷作業。午前中に2本企画書を書き終え、別々の某所に送信。ここに来て、『ポピュラーTV』の注文が増えてきた。著者に言われて、学生さんが購入のために走りまわっているせいかもしれないが、ネットや大学生協以外での注文が増えてきている。ありがたいことだ。
そこに某書店さんから電話が入る。「27日にファクスで『ポピュラーTV』の注文を送ったんですが、いつの取次搬入になりますか?」「28日には取次に入っているはずです」「ファクスに取次搬入日を返信してもらうよう書いておいたんですが」「そこまで、こちらはやりきれないですよ」「それじゃあ、28日という言葉を信用しておきますから」
なんだか、因縁でもつけられたような気分だ。そんなに取次搬入日が気になるのならば、最初から電話で注文してくればいいんじゃないのか。もちろん、書店さんの業務をバカにする気持ちはないが、こちらも注文のファクスにいちいち返信するなんて、やってられるわけがない。なにかの採用品で何十冊というレベルならば話は別であるが、1冊単位の客注品に対し、つまらない手間を要求しないで欲しい。
ということで、昼メシ兼囲碁となる。そう簡単に囲碁をやめられない。
午後はとりあえず、4月分の取次請求書の作成作業。売上が悪いなあ。15:00、ひと段落しまた囲碁。そうそう簡単にやめられないのだ。それからしばらく、よからぬ作業に没頭することにする。
16:00過ぎ、M印刷Sさんが、真っ赤ッ赤となった三校ゲラを持ってご来社。オイ!コラっ、○×△一(仮名)!三校目を真っ赤にするとは何事だ!素人じゃないんだから、まともな仕事をしてくれ!と、温厚な小生でも怒りたくなるような内容である。さらについでに、救援連絡センターから、次号のデータがドベドベと送られてくる。ありゃりゃ、安穏としていられなくなってきた。仕事を進めないと、今夜は帰宅できなくなる。
ポピュラーTV―ポップカルチュア選書「レッセーの荒野」 (ポップカルチュア選書「レッセーの荒野」)
平井 智尚,藤田 真文,島岡 哉,小林 直毅,小林 義寛,大淵 裕美
風塵社

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