風塵社的業務日誌

日本で下から258番目に大きな出版社の日常業務案内(風塵社非公認ブログ)

年配者に優しい本

2008年10月27日 | 出版
昨日帰宅すると、めずらしく妻の機嫌がいい。なんと、「飲み物がないから、好きなものを買いに行ってきてもいい」とのたまうではないか。困窮生活に耐え切れず、いよいよ発狂したか。今日は休肝日にしようかなと内心では思っていたが、そんなことはまったくおくびにも出さず、さも当然という顔つきでウイスキーを買いに行くことにする。近くのスーパーでブラックニッカを880円で売り出していたので、それを購入。夕食を食べながら早速ウイスキーを飲み始め、早々に酔っ払って就寝。

おかげで本日は6:00には起床する。9:00出社。泥沼の11月のスタートである。しかし本日を含めて数日は、嵐の前の静けさとなるので、その間に何か手を打ちたいところであるが、皆目見当がつかない。しょうがないから、仕事をすることにする。とりあえずはM印刷Sさんに電話し、先日来の作業が終わりデータを渡せますよと伝える。

さて、映画書第2弾として、『読むドキュメンタリー映画』を予定している。前にも書いたが、これは「救援」紙に映像作家の楠山忠之さんが連載しているドキュメント映画の紹介を、1冊にまとめようというもの。M・ムーアの「華氏911」に始まり、R社と縁の深い西宮冷蔵を取り上げた「ハダカの城」、話題作「靖国」などに始まり、マイナーな作品まで100本を幅広く紹介する内容だ。
これまで、ドキュメンタリー映画といえば少数のスタッフが手弁当で赤字を覚悟で作っているもの、というイメージであったが、楠山さんのこの連載を読んでいて、ヒット作も意外にあることに気がついた。打率は3割を超えるくらいか。楠山さんは、多分、渋谷のアップリンクで観ることが多いと思うが、しかし、100本を観るとなると容易なことではない。よっぽど暇だなあ、などと言っては罰が当たる。
ところで小生に見落としがあった。1本あたり4P割くとなると、単純に400Pの本ということになる。慢性の金欠病に喘いでいるところで、なるべく低予算で作成したいわけだから、400Pなんて本は作りたくない。しからばどうするか、ページ数を詰めていくしかない。
そこで当初は46判(128×188)で考えていたが、これはA5判(148×210)に変更。しかし、A5判1段だと本文の大きさを14Qにするのがセオリーであるが、ここはなんとしても13Qにして、なるべくページ数を圧縮したい。ところが凝縮度が高まれば、年配者には優しくない本となってしまう。
最初、22行51字でサンプルを作ってみたが、凝縮しすぎてしまったような気がする。こういうときは、老眼鏡を使っている人に聞いてみるのが手っ取り早いので、P舎大大社長に相談。
 「うーん、こんなに細かいのは読めないよ」
お年寄りに優しい出版社を目指している小社としては、そう言われてしまうと、行間を空けないわけにはいかない。結局、51字20行に変更。ついでに、本文のフォントをリュウミンではなく、ヒラギノに換えてみる。これでページ数がどこまで延びるかだなあ。A5判350ページほどで収まってくれるとありがたいけれど、どうなることやら。
ところで、その楠山さんが監督をされている『この大地に生きている -三里塚東峰地区の人々-』という映画作品が、11月16日に国際有機農業映画祭というイベントで上映される予定であるが、すでにチケットが完売してしまい、当日券はなしということだ。あら、残念、である。福岡正信氏の人気によるところか。

午後から、昨日来のよからぬ作業に突入。なかなか終わらない。
15:00、M印刷Iさんからデータが届いていないという電話。こちらのパソコンの送信履歴を見ると、10/17には圧縮したデータを送信している。ずいぶん悠長だなあ。
17:00、I出版企画S氏ご来社。一昨日の件で、データを落としたメモリースティックとサンプルの書籍を持ってくる。ところがそのスティックを、こちらのパソコンが認識できない。S氏と話をしていると、外は急にドシャ降りとなる。よっぽど、I出版企画とは相性が悪いのだろう(笑)。

自然農法 わら一本の革命
福岡 正信
春秋社

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