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江美(チャン・メイ・チイ)/我愛王菲

2007年02月14日 00時31分21秒 | 台湾のあれこれ
 2005年の後半に聴いたチャン・メイ・チイの「戀人心中有一首詩(8th`05)」は、個人的に久々の台湾ポップスのヒットで、以来現在に至るまで、iPod(現在ではWalkmanも)の常連に君臨している訳ですが、あの直後数枚の彼女のアルバムを購入して、すぐさま「美樂地(6th`03)」は聴きましたが、以降すっかり未聴を埋めるということはご無沙汰になってしまい、約一年ぶりに、一昨年購入したアルバムを開封しているところです。今回は1999年のデビュウ作「我愛王菲」を聴いてみました。

 ひょえ~、最高としかいいようがないです。彼女が台湾ニューウェイブ躍進期の1999年に既にデビュウしたこと自体意外ですが、なにしろデビュウ作にしてこの完成した個性、従来の台湾歌謡を完全に突き抜けた、フェイス・ヤン並のユニークな存在であったことにがわかりました。なんか驚きを通り越して、「すげぇ、すげぇ」の連発しています。

 1,2曲目は前述のフェイス・ヤンと共通する80年代の英国産ギター・ロックの音をベースした音(私のようなオッサンには60年代中盤のバーズあたりのフォーク・ロックに聴こえるんですが-笑)で、そこに凛々しさと飄々と雰囲気が何故か混在して不思議とウォームが肌触りのメイチイのボーカルがのる様は素晴らしい。しかも、3曲目はななんとフリートウッド・マックの大ヒット曲「ドリームス」ではありませんか、うれしいなぁ(笑)。リズムがちょいとハウスっぽい打ち込みである意外は、かなり原曲を忠実になぞった編曲なんですが、ボーカルもスティービー・ニックスっぽくて、なるほどメイチイってこういう線でもチャーミングな人なのねぇ....と妙に納得したりして。

 一方、4,5,7,10曲目はミディアム・テンポを中心としたいかにも台湾らしいメロディを持ち、かつ彼女の誠実そうなキャラが良く伝わるバラードで、もちろんこのあたりも聴き物、これまで聴いた2枚ではむしろこういうところの個性がイケでる人というイメージでしたし、この透明感をもち、リスナーを不思議な高揚感を導くボーカルはやはり独特です。
 更に前述のロック風な音としては、6曲目のやや後ノリ・ドラムのグルーブ感にのった彼女がイキのいいボーカルを披露、8曲目は1,2曲目と共通するギター・ロック・サウンドにスペイシーなストリング・シンセが絡むあたりがミソ、9曲目はサンタエスメラルダ風のエキゾチックなディスコサウンドであれって感じかな。

 という訳で、個人的には「戀人心中有一首詩」よりインパクトあったかもです。こりゃ、iPodでヘビー・ローテーション確定です。個人的には本年初の大ヒット作かな....って、これ8年前も前の作品なのか、なんでオレはもっと早くこれを聴かなかったんだ、きっとジャケ写真のドレッドヘアのせいに違いない(笑)。

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