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マンフレッド・フェスト/ジャングル・キャット

2005年07月13日 00時24分51秒 | Jobim+Bossa
ふと思い出して、久々に聴いてみた作品。購入したのはもう15年近く前ですが、その間、実に数回くらいしか聴いてないと思います。私はこういうアルバムがけっこう多いのですが、まぁ、購入後しばらくねかせておいて、久々に聴いたら、思いのほかよかった....なんて体験も数多くしているもんで、売り払わずにせっせとため込んでいるんですね。CDを収納するスペースは有限ですから、私の部屋にはCDがあふれかえってます。まったく、こまったもんですが(笑)。

 さて、マンフレッド・フェストはブラジルのピアニスト、ボサ・ノヴァ創世記の頃から活躍している人ですから、超ベテランです。このアルバムではピアノ・トリオ+パーカスのフォーマットで(一部、フリューゲル・フーン入り)、ジョビンのスタンダードやオリジナルを取り上げています。録音は89年ですが、モダンな要素は、フュージョンっぽいところはあまりなく、基本的には古式ゆかしいサンバ系のボサ・ノヴァ・ジャズといった感じで60年代初頭を彷彿とさせるようなムードで全編が仕上げられています。また、ジョージ・シアリング・サウンドを再現したようなところもあり、カクテル・ピアノ風なところも散見しているのは、おそらくこの世代のブラジルのピアニストの特徴なんでしょう。

 ジョビンの2曲は割とサンバを基調としたたオーソドックスなアレンジ。おもしろいのは「星影のステラ」でこれはカクテル風なムード満載の非常にシャレたソロに始まり、ラテンのリズムが導入されるとムードがかわり、やがてホーンが入ると徐々に賑々しいムードに発展するという感じで、これはなかなか楽しめました。オリジナル作品では、3曲目のタイトル曲と9,10曲目あたりが例外的にフュージョン的リズムを使ったモダンな曲調でけっこうおもしろい感じでしたけど、ちょっと浮いている感じ。ともあれ、久々に聴いてもう少し発見や新鮮なところがあるかと思ったんですが、あんまし印象はかわらなかったですね。全く個人的な印象なんですけど、この人のピアノって、リズムの切れはいいし、ブラジルらしいムードもあるんですけど、いまひとつカラフルさだとか、メロディックさみたいなものが稀薄、ドライで角張っているとこ、夏のドライブで聴こうとか、自宅にビール片手に....なんていう欲求がわかなくて、どうも私の心に響いてこない原因になっているようです。

 ちなみに制作はDMPだけあって、音質は今聴いても極めて優秀。今時の低音がドカスカなるようなタイプではなく、トランジェントのよい非常にフラットなキレのいい音質です。そっか、これ「音のDMP」ってことで購入したんだよな、きっと。
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