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高慧君(フランチェスカ・カオ)/轉身

2009年09月17日 23時40分25秒 | 台湾のあれこれ
 1999年の作品だから、たぶん3回目か4回目に訪台した時に購入した作品である。購入直後はけっこう聴きこんだものの、その後すっかり放置してしまっていたのだが、なんとなく取り出してきて、久しぶりに聴いているところである。高慧君(フランチェスカ・カオ)は台湾ポップのシンガーとして(ジャケ内部の写真を見ると、高勝美なんかと同じく、高砂族系の人なのだろう)、どのくらい売れたのか良くわからないが、1999年にデビュー作を出し、同じ年のうちに二作目を出しているところを見ると、かなり期待のシンガーだったのだろうと思う。実際、私が購入してきたくらいだから、いまは亡き西門町のタワーでもかなり目立つところにディスプレイされていたに違いあるまい。

 さて、このアルバムだが、約10年も前の作品になってしまったから、感じるのもしれないが、まさに一昔前の台湾正統派というか、台湾らしさ全開のバラードばかりを集めた秀作といってもいい作品だ。1999年の作品だから、一部、モダンなリズムなども取り入れているが、やはり基本はアメリカのウェスト・コースト的なAORをベースに、人なつこい旋律を歌うゆったりとした作品ばかり収めている。
 1曲目のタイトル・トラックなどピアノのイントロから、次第に厚みを増していくサウンドにのって、ドラマチックに盛り上げていく展開はその典型。4曲目は後輩の周(チョウ・ワイ)の抒情を先取ったようなメロディアスさがいい。7曲目はデュエット・ソングも既視感を誘うような懐かしいムードがいかにも台湾ポップしていて聴かせてくれる。9曲目だけぜだか突然、イケイケなダンサンブル・ナンバーになってしまうが、こうしう曲はターシー・スーもほぼ同じ頃やっていたし、当時台湾を一世風靡していたハウス・ブームを思い押させる曲といえようか。

 という訳で、この作品、高慧君の歌唱はテクニック、個性とも「そつがない」といった優等生レベルだけれど、10年振りくらいに聴いて、その内容をけっこう覚えていたくらいだから、きっとそれなりに自分の琴線に触れていたのだろうと思う。おそらく後年の作品であれば、もっと歌手としての味わいも増しているに違いない。最近の作品でも探してみようか....。もっとも彼女は、現在ではどうも本業を女優に移行して、そちらで大成功しているらしいのだが。そりゃ、そうだよな、この顔はどう考えても女優面だ。

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