久々のティエリー・ラングです(前回もこんなイントロだったな-笑)。関東では6月14日に梅雨入りした訳ですが、当日こそけっこうな雨を降らせたものの、その後は梅雨とは名ばかりの雨のあの字もない、それこそ「もうすっかり夏ですなぁ」的な日が続いていた訳ですけど、日曜でお休みの今日は朝から曇り空で、今にも雨が降りそうな按配で、これを聴き始めたあたりから、そろそろ雨音が聴こえててまいりました。ラングの音楽を聴くには、まさにぴったりのタイミングです(笑)。ヨーロッパ系のジャズ・ピアノはおおまかな特徴として、だいたいにおいて低め温度感に支えられた妙に気持ち良い湿度感、憂いを帯びたムードにクラシカルな美的感覚みたいなものを全面に出してくる人が多い訳ですけれど、この手の音楽を私の場合、雨の日とか深夜とか聴きたくなるので、これといって雨とか梅雨とか考えないで取り出してきた訳ですけど、無意識に呼んでいたのかもしれませんね。
さて、このアルバムですがリフレクション・シリーズの第1作ということになります。このシリーズがいったいどんなコンセプトなのか私にはよくわからないのですが、とにかくアルバム単位ラングが様々なジャズ的フォーマットを展開しているもののようです。私は第3作までもっているのですが、この第1作は彼の出発的で音楽的基盤ともいえるピアノ・トリオで演奏しています(その後の作品は管を入れたり、ハーモニカ、ヴァイオリンとの共演当編成をどんどんフレキシブルに拡大している模様)。2003年の作品ですから、比較的新しい作品となりますが、制作はヨーロッパのマイナーらしく、前2作を発売したブルーノートとはどうやら縁が切れてしまったようで(単発契約だったかもしれませんが)、ワールドワイドな存在には今一歩届かず....といったところですかね、残念です。
音楽的には「ラングらしさ」が全編に漂う、例によってアンニュイなな美しさに満ちた作品ですが、ブルーノート・レーベルの経験が生きたのか、彼自身の円熟なのか、初期の頃にあったような、耽美的なピアノの美感のみで音楽を作っているようなところがなくなり、全体にトリオ・ミュージック的な一体感、ジャズ的なスウィング感のようなものも強くなっているように感じました。従来から作品としては、「スリー・ラインズ」「ウーンズ」「ウァイティング・フォー....」「ムーン・プリンス」あたりが、まさに雨の午後にぴったりのしっとりした作品。一方、再演となる「ユア・ノーツ」はシンコペを多用したちょいファンキーなムード、「プライベート・ガーデン」のフリージャズ的なインプロを展開して、けっこう新基軸を狙っているような感じです。
さて、このアルバムですがリフレクション・シリーズの第1作ということになります。このシリーズがいったいどんなコンセプトなのか私にはよくわからないのですが、とにかくアルバム単位ラングが様々なジャズ的フォーマットを展開しているもののようです。私は第3作までもっているのですが、この第1作は彼の出発的で音楽的基盤ともいえるピアノ・トリオで演奏しています(その後の作品は管を入れたり、ハーモニカ、ヴァイオリンとの共演当編成をどんどんフレキシブルに拡大している模様)。2003年の作品ですから、比較的新しい作品となりますが、制作はヨーロッパのマイナーらしく、前2作を発売したブルーノートとはどうやら縁が切れてしまったようで(単発契約だったかもしれませんが)、ワールドワイドな存在には今一歩届かず....といったところですかね、残念です。
音楽的には「ラングらしさ」が全編に漂う、例によってアンニュイなな美しさに満ちた作品ですが、ブルーノート・レーベルの経験が生きたのか、彼自身の円熟なのか、初期の頃にあったような、耽美的なピアノの美感のみで音楽を作っているようなところがなくなり、全体にトリオ・ミュージック的な一体感、ジャズ的なスウィング感のようなものも強くなっているように感じました。従来から作品としては、「スリー・ラインズ」「ウーンズ」「ウァイティング・フォー....」「ムーン・プリンス」あたりが、まさに雨の午後にぴったりのしっとりした作品。一方、再演となる「ユア・ノーツ」はシンコペを多用したちょいファンキーなムード、「プライベート・ガーデン」のフリージャズ的なインプロを展開して、けっこう新基軸を狙っているような感じです。
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