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PETER ZAK TRIO

2005年05月02日 00時25分31秒 | JAZZ-Piano Trio
 ピーター・ザックって全く知らない人なのですが、ドラムスがアル・フォスターってことで購入してきました。この人、大昔マイルス・バンドでは確か8ビートやってたはずですが、今じゃモダン4ビートの巨匠みたいになっちゃいましたよね。シンバルやブラシ類で刻むリズムのシャープさ、タイトさにかけては、今のジャズ界でも随一で、例の「揺れないグルーブ感」というか、ジャストなノリでたたき出すリズムが気持ち良くて、彼の名前が入ったビアノ・トリオを見かけると、とりあえず購入してしまいます。もちろんこれもそんな一枚です。

 で、このアルバムですが、やはり期待を裏切りません。1曲目からシンバル・ワークからもう「これだよ、コレ」みたいな感じで快調そのものでしたし、2~4曲目のブラシもこれまたアル・フォスター以外の何者でもない句読点の取り方で、これまたうれしくなりました。それにしても、この人のリズムってなんでこんなに快適なんでしょうね。オーラスの曲では、リズム的モチーフをテーマに、曲が進行させていくちょいモダンな感じの作品なんですが、これなどアル・フォスターあっての曲といえないこともなく、1曲目と並んで、ほとんどアル・フォスターが主役みたいなものかもしれません。

 などと、またまたタイコ屋さんばかりをクローズ・アップしてしまったので、最後に、このアルバムの主役、ピーター・ザックについて少々書いておきますと、非常にオーソドックスなプレイをする人だと印象です。ベースになっているのはハービー・ハンコックとマッコイ・タイナーだと思いますが、レッド・ガーランドやウィントン・ケリーっぽいパップ的なオーソドキシーもあって、まぁ、今時の人らしく....などいってしまうとミもフタもない訳ですけど(笑)、とにかく豊富なボキャブラリーと音楽的素養でもって、縦横にジャズ的プレイを開陳しているといった感じでしょうか。また、6割方の曲はオリジナルなんですが、妙に気張って小難しい曲を作ったりせず、オーソドックスな曲調で勝負しているのも好感がもてるところです。あと、こういうこと書くと怒られるかもしれませんが、チャーラップにはセンスの良さで負けるけど、ヘイゼルタインになら対抗できるかも....ってレベルですね、この人(笑)。

 ちなみに、録音も上々です。ブルー・ノート流の押しが強い音ではありませんが、割と全域に渡ってクリアでフラットな音質で録れているようであり、シンバル類の明晰さなど実に気持ち良いものがあります。 
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